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【政治】

英語民間試験 低所得世帯の受験料補助 格差批判受け文科省検討

 二〇二〇年度開始の大学入学共通テストに導入される英語民間検定試験を巡り、経済格差を広げるなどの批判が高まっていることを受け、文部科学省が低所得世帯を対象にした受験料補助について検討を始めたことが、同省関係者への取材で分かった。

 補助の方法については「高校生等奨学給付金」制度を利用し、受験料分を上乗せする案が浮上。高校生がいる生活保護受給世帯や住民税非課税世帯に、授業料以外の教育費負担の軽減で年数万〜十数万円程度を支給する制度で、これ以外にも複数の選択肢が検討されている。

 文科省は格差への対応策を打ち出し、予定通り二〇年四月の開始につなげる考えだが、数十億円とも想定される予算の財源確保策など多くの課題があり、実現までには紆余(うよ)曲折が予想される。

 共通テストの枠組みで行われる民間試験は六団体七種類で、二〇年四〜十二月に最大二回受けられる。受験料は最低でも一回五千八百円、最も高い試験では二万五千円を超え、二回分で最大五万円超となる。高校現場や野党からは「家計が苦しい受験生は不利になる」と批判の声が上がっている。

 萩生田光一文部科学相は二十四日のBSフジの番組で、こうした格差について問われ「自分の身の丈に合わせて頑張ってもらえれば」と発言し、批判が殺到。自民党内からも民間試験の導入延期論が出る状況となった。文科省は、こうした事態を打開するため、低所得世帯に向けた新たな支援策を打ち出す必要があると判断した。

 ただ、民間試験の多くは受験会場が都市部に限られ、へき地や離島で暮らす受験生は受験料以外にも多額の交通費や、場合によっては宿泊費もかかる。文科省は来年度予算の概算要求で、離島の受験生への支援策は打ち出したが、へき地の受験生への支援策は特にないのが現状だ。

◆ベネッセ、全国161地域に受験会場設置

 ベネッセコーポレーションは三十一日、大学入学共通テストに導入される英語民間検定試験の一つで、同社が運営する「GTEC」の受験会場について、全国四十七都道府県の百六十一地域に設置すると公表した。

 六団体七種類の民間試験の多くは、受験会場が都市部に限られ、地方の受験生に不利だとの指摘が相次いでいる。四十七都道府県に設置予定なのはGTECと英検だけで、共に多くの受験者を集めるとみられている。ベネッセは今後も会場の設置地域の拡大に努め、ウェブサイトで順次公表するとしている。

 GTECの実施日は二〇二〇年六月十四日、七月十九日、十月四日、十一月一日の計四日。六、七月の実施分の申し込みは三月十一〜二十五日で、十、十一月実施分は七月十日〜八月四日。専用のサイトで受け付ける予定。

 同社によると、各都道府県の少なくとも二地域以上で会場を設置。多くの受験生が見込まれる東京都内は最多の二十三地域、北海道が十地域で続いた。

 受験料は六千八百二十円で、大学入試センターの基準で経済的に困難とされた受験生は二割減の五千四百六十円とする。

 

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