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【政治】

英語民間試験見送り 「身の丈」発言 「受験生第一」に

<解説> 萩生田光一文部科学相が二〇二〇年度から予定していた英語民間検定試験の導入延期を表明した。自身の「身の丈」発言を機に、制度の不公平さがより鮮明になったことを受けて方針転換したのは当然だが、すでに準備を進めていた受験生や教育現場には混乱を与えた。萩生田氏と文科省の責任は重い。

 「身の丈」発言で明らかになったのは民間試験の導入で教育格差が広がりかねないということだ。受験料が一回二万円を超える高額な試験もあり、会場は都市部に集中している。離島や経済的に余裕のない受験生は不利にならざるを得ない。

 こうした懸念は以前から指摘されていたが、文科省は有効な是正策を講じてこなかった。「受験生第一」という視点が欠けていたことは間違いない。

 そもそも大学入試という重要な試験を民間に丸投げするという仕組みに無理があると指摘する専門家も多い。萩生田氏は一日の記者会見で、仕組みを含めた抜本的な見直しをした後、二四年度をめどに導入を検討すると表明したが、基本的な仕組み自体の検討が欠かせないのではないか。

 文科省だけではなく、政府全体で、学生たちが安心して受験できる環境整備に取り組むべきだ。 (木谷孝洋)

 

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