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【政治】

米のパリ協定離脱逆風 温暖化で災害増「過去40年で倍」 国連が指摘

 【北京、サンパウロ=共同】地球温暖化との関連が疑われる洪水や火災、干ばつが世界規模で増えている。国連防災機関(UNDRR)の水鳥真美事務総長特別代表(防災担当)は「気候関連の災害は過去四十年で倍以上に増えた」と指摘。日本でも台風や豪雨の被害が多発し、温暖化対策による減災の取り組みは国際社会の喫緊の課題だが、トランプ米政権が四日にパリ協定離脱を国連に正式通告するなど逆風が吹く。

 国際機関などによると、深刻な被害をもたらした大規模自然災害は一九七〇年代まで年百件程度だったが、二〇〇〇年代以降は四百件を超える年が目立つ。温暖化と無関係とみられる地震や火山噴火の発生数に大きな変化はないが、豪雨や洪水、異常高温は増えており、温暖化が影響した可能性が極めて高い。

 世界では水害や山火事が多発、土砂崩れで死傷者も多く出ている。犠牲者は中国、アジア、中南米など、人口が多くインフラ整備が遅れている地域に集中。水位上昇で移住を迫られる人も相次ぐ。水鳥氏は「気候の緊急事態だ。災害リスク低減には気候変動への取り組みが必要」と強調した。

 気候変動に関する政府間パネル(IPCC)によると、熱帯を中心とする沿岸部各都市では百年に一度とされてきた大規模洪水が五〇年までに年一回の頻度で起きるようになるという。

 中国湖南省ではことし七月、強い雨が続き「五十年に一度」(中国気象局)の大洪水が発生。台風の勢力も強まっているとされ、劉雅鳴気象局長は三月「世界的な温暖化の下、気候の複雑さ、不安定さ、極端さが強まっている」と指摘した。

 中南米カリブ地域でも干ばつや豪雨、巨大ハリケーンが増加。一九七〇〜二〇〇八年の経済損失は推計八百十四億三千五百万ドル(約八兆八千億円)に上る。一七年に米自治領プエルトリコを襲ったハリケーンの死者は三千人近くに上った。ブラジルのアマゾン地域ではことし過去最多規模の火災が発生。九月までに九州と四国に匹敵する約六万平方キロが焼失した。

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