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【政治】

野党、首相主導けん制 改憲巡り衆院憲法審で議論

 衆院憲法審査会が七日、今国会初の実質的な議論を行った。七月の参院選では改憲勢力が発議に必要な三分の二を割り込んだが安倍晋三首相が任期中の実現に意欲を示す改憲論議が動いた。この日は、自民党から改憲の必要性を指摘する発言が相次ぐ一方、野党や公明党からはけん制する発言が相次いだ。 

 議論は改憲案そのものではなく、九月に行った欧州四カ国視察の報告と視察に関する自由討議を行った。実質的議論は五月以来。

 視察団長の森英介氏(自民)は報告で、基本法(憲法)を六十三回改正しているドイツを例に「与野党の大胆な妥協をする手法は、わが国でも考慮する必要がある」と指摘。新藤義孝氏(自民)は「社会情勢の変化に対応する必要性、独立国として備えてなければならない要素がある。憲法には明確性が求められる」と改憲の必要性を唱えた。

 首相はこれまでに、参院選で与党が改選過半数を得たことを理由に「憲法改正について議論すべきだという国民の審判が下った」と指摘。自民党が改憲論議を主導し、衆参両院の憲法審での議論を活性化させる考えを示している。

 だが、七日の議論では首相主導の論議に否定的な発言が相次いだ。

 階猛氏(無所属)は「憲法改正のイニシアチブ(主導権)は国民がまずとるべきだ」と主張。国重徹氏(公明)も「憲法改正自体が目的化して、安易な妥協がされるようなことがあってはならない」と訴えた。

 赤嶺政賢氏(共産)は「あいちトリエンナーレ」への補助金不交付決定などを念頭に「最近は表現の自由への政府の介入など看過できない事態も起きている」と指摘。「憲法を変えるのではなく、憲法原則に反する現実を変えることこそ求められている」と訴えた。

 山花郁夫氏(立憲民主)は、訪問国での改憲を例に「国会議員の定数など日本では法改正で対処しているものがほとんど」とし、日本で改憲する理由にはならないと主張した。

 自民党改憲四項目の一つの緊急事態条項の導入を巡っては、北側一雄氏(公明)がウクライナで非常時の議員任期延長を規定していることを挙げて「憲法論議を進めるべき課題」と語った。奥野総一郎氏(国民民主)は「現行法制で十分。憲法改正が必要ではない」とした。 (大杉はるか)

 

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