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【政治】

政治遺産乏しく長期政権に緩み 安倍首相、在職最長2886日

 安倍晋三首相は十九日に第一次政権からの通算在職日数が二千八百八十六日になり、史上最長の桂太郎に並んだ。直前には、内閣改造で選ばれた新閣僚が相次ぎ辞任し、首相主催の「桜を見る会」に地元支援者が多数参加したことも明らかとなり、長期化の緩みが表面化した。「地球儀を俯瞰(ふかん)する」方針を掲げ、得意分野と自負する外交も成果は乏しく、首相は改憲によるレガシー(政治的遺産)作りを目指している。 (木谷孝洋)

 首相は十八日、今年四月の桜を見る会の前日に東京・紀尾井町のホテルニューオータニで開かれた懇親会に、約八百人の後援会関係者が出席し、その多くが翌日の会にも参加したと記者団に明らかにした。

 今月十五日には地元支援者の増加について「年数を経るごとに人数が多くなったことは反省しなければならない」と認め、長期政権の緩みとの指摘には「緩みが出ないよう自らに問いかけ、緊張感を持って進んでいきたい」と語った。

 直近では不祥事が重なる一方、首相が在職中に進めた政策は世論や野党が強く反発し、違憲性を指摘されたものが少なくない。

 二〇一四年七月には、歴代政権が憲法上許されないと禁じてきた、集団的自衛権の行使を容認する憲法解釈の変更を閣議決定。翌一五年九月には、集団的自衛権の行使を可能とする安全保障関連法を成立させた。多くの憲法学者らが「違憲立法」と批判し、各地で違憲訴訟も起こされた。

 首相は国会の演説で「戦後外交の総決算」を掲げたが、ふさわしい成果は乏しい。ロシアとの北方領土交渉は解決の糸口を見いだせず、北朝鮮による日本人拉致問題の解決に向けた金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長との会談も実現の兆しはない。

 そうした中、首相が実現にこだわるのは二一年九月までの自身の自民党総裁任期中の改憲だ。同党は一七年、自衛隊の存在を憲法九条に明記する案などの改憲四項目を示し、首相は党幹部に憲法論議の活性化を促している。だが首相が前面に出るほど野党が警戒し、国会の議論が進まない状況が続いている。

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