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【政治】

ギャンブル依存、保険適用 IR誘致で厚労省検討 来年度から

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 厚生労働省は二十日、ギャンブル依存症の治療を公的医療保険の適用対象とする方向で検討に入った。カジノを含む統合型リゾート施設(IR)の誘致が今後各地で進むため依存症対策を強化したい考え。ただ依存症の治療に国民の税金や保険料が投入されることには反発も予想される。

 この日の中央社会保険医療協議会(中医協、厚労相の諮問機関)で提案した。来年度の診療報酬改定に向けて結論を出す。

 ギャンブル依存症は、病的にギャンブルにのめり込む精神疾患。厚労省によると、患者は年々増えており、二〇一四年度の二千十九人から一七年度には三千四百九十九人に増加した。

 日本医療研究開発機構(AMED)の研究チームが開発した集団治療プログラムを全国三十五施設で依存症の男女百八十七人を対象に試験的に実施した結果、プログラムを受けた人では、受けていない人よりもギャンブルをやめた人の割合が高かった。

 現在、ギャンブル依存症に特化した治療の保険適用はないが、厚労省はこのプログラムに効果があるとみて保険適用を検討している。薬物依存症の治療では既に公的医療保険が使える。

 この日の中医協では一部の委員から「他の依存症にも保険を適用するのか」「百八十七人の調査結果で効果があると言えるのか疑問だ」といった異論も出た。

 IR誘致に向け一八年七月には、予防や社会復帰のための計画策定を政府などに義務付けるギャンブル依存症対策基本法が成立。政府は専門的な医療機関の整備など対策強化を進めている。

<ギャンブル依存症対策基本法> 2018年7月に議員立法で成立、同年10月施行。カジノを含む統合型リゾート施設(IR)整備法成立の前提として審議された。国や地方自治体に、専門的な医療機関の整備や社会復帰の支援などの政策実施を求めている。基本法に基づき、政府は今年4月、競馬や競輪などの公営ギャンブルやパチンコの事業者に施設・店舗からの現金自動預払機(ATM)撤去や個人認証システムによる依存症患者の入場制限の検討を求める基本計画を閣議決定した。

 

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