東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 政治 > 紙面から > 11月の記事一覧 > 記事

ここから本文

【政治】

幼保無償化、財源足りず 補正数百億円を追加計上へ

写真

 十月にスタートした国の幼児教育・保育の無償化制度で、二〇一九年度分の財源が数百億円程度不足する見通しとなったことが二十日、分かった。単価の高い保育所利用者が想定よりも多かったことが主因とみられ、政府は不足分を編成中の一九年度補正予算案に追加計上する。始まったばかりの看板政策で予算不足になるのは異例で、甘い制度設計が露呈した格好だ。

 一九年度の税収は当初見込みから大幅に下振れする見通しで、無償化財源の不足分には赤字国債を含む他の歳入を充てる必要がある。政府の甘い見込みに加え、支出増大を借金で賄う構図も批判を招きそうだ。

 無償化制度は、安倍晋三首相が一七年十月の衆院選で「国民の信を問う」と公約の柱に掲げ導入した。十月の消費税増税による増収分の一部を財源に活用。少子化対策として子育て世代の負担を減らす狙いで、一九年度は十月からの半年分として三千八百八十二億円を計上した。年間の利用者は三百万人と見込んでいる。

 保育所は幼稚園よりも子ども一人当たりにかかる費用が高い。十月に制度が始まると、当初想定よりも保育所の利用者の割合が高く、国の負担額が膨らんだ。また無償化前は自己負担割合の高かった中高所得者の利用が予想よりも多く、国の負担増につながった。

 制度を所管する内閣府は取材に対し、「理由は精査中」とした。

 年間ベースでの事業費は当初、国と地方を合わせて七千八百億円規模を想定していたが、これも一千億円程度上振れする可能性がある。編成中の二〇年度予算案は要求額が百兆円を超え、過去最高を更新した。幼児教育・保育の無償化で一千億円程度の新たな財源が必要となれば、予算膨張は避けられない見通しだ。

 

この記事を印刷する

東京新聞の購読はこちら 【1週間ためしよみ】 【電子版】 【電子版学割】

PR情報