東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 政治 > 紙面から > 12月の記事一覧 > 記事

ここから本文

【政治】

氷河期限定採用 解禁検討 厚労省 民間も年齢制限容認

写真

 厚生労働省がバブル崩壊後に就職難だった「就職氷河期世代」の就労後押しを目的に、原則禁止の年齢を制限した採用活動をこの世代に限り全面解禁し、民間の就職サイトや企業が手掛ける募集でも可能とする検討を始めたことが七日分かった。氷河期世代を対象にした求人については八月、ハローワーク経由に限って容認していた。来年早々にも拡大させる。

 現在、三十代半ばから四十代半ばに当たる氷河期世代の採用を巡っては、兵庫県宝塚市が今夏に行った求人に約六百倍もの応募が殺到。政府も十一月、国家公務員の中途採用枠で重点的に採用することを決めた。社会全体で支援の機運を盛り上げるために民間の採用活動でも規制緩和による環境整備が必要と判断した。

 企業が求人や採用をする際、年齢差別を防ぐ観点から年齢条件を付けることは法律で禁じているが、六十歳以上の高齢者や、国の雇用促進策の対象者など省令で定めた場合は例外として認めている。厚労省は氷河期世代についても省令での規定を検討している。

 今回の全面解禁によって、職業紹介を扱う会社や就職サイト、就職情報誌などによる求人、採用予定企業が自ら行う求人で年齢の制限が可能になる。募集の際に年齢制限を認める条件として、長年無職の人や希望がかなわず非正規で働く人を対象とする。

 非正規や無職の期間が長かった人はこれまで、一般的な求人では門前払いされるケースが多かった。一方、人手不足を背景に経験が乏しくても正社員で雇用したいという企業が増え、双方のマッチングが課題だった。

 政府は今回の氷河期限定採用の全面解禁も含めて非正規労働者の安定就労支援や引きこもり対策を盛り込んだ行動計画を十二月中に取りまとめる予定だ。

<就職氷河期世代> 就職難だった1990年代半ばごろから約10年間の「就職氷河期」に大学などを卒業し、非正規雇用で働かざるを得ない人が続出した現在30代半ばから40代半ばごろの世代とされる。非正規雇用の期間が長く、十分な能力を身に付ける機会がなかったため安定した職業に就けていない人や自信を失って引きこもりになった人も多い。政府は6月にまとめた経済財政運営の指針「骨太方針」で集中的な支援を打ち出した。非正規労働や引きこもりの状況にある約100万人を対象に、3年間で正規雇用を約30万人増やすという目標を掲げている。

 

この記事を印刷する

東京新聞の購読はこちら 【1週間ためしよみ】 【電子版】 【電子版学割】

PR情報