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【政治】

外国人の子不就学問題 定住地域は独自策 現場、ぎりぎりの対応

来日して間もない児童生徒を指導する愛知県知立市の日本語適応学級「かきつばた」。11月にブラジルとフィリピンからそれぞれ来日した小学2年と中学3年の女の子が肩を並べて学んでいた=同市の知立東小で

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 外国人の子どもが学ぶ環境は厳しい。教育基本法は、外国人が子どもに教育を受けさせる義務を明記せず、約二万人が不就学。通学できても、自治体や学校ごとに対応が異なり、十分な支援を受けられない例が少なくない。文部科学省調査によると、全国約九割の教育委員会が、外国人の子どもの就学支援や教育充実を業務と定めていない。外国人が多い地域は独自の取り組みで、ぎりぎりの対応を続ける。 

 日本語指導が必要な子どもは年々増えている。文科省調べで、公立学校で日本語指導が必要な児童・生徒は、二〇一八年は約五万人。十年間で約一万七千人増えた。

 定住外国人の支援に取り組むNPO法人「青少年自立援助センター」(東京都福生市)の田中宝紀氏は「外国人集住地域以外の自治体では『学校では面倒を見られない』と事実上拒否されることもある」と、支援の受けにくさを指摘する。

 集住地域では、それぞれ取り組みを進めている。

 「シュクダイー(宿題)!」。十一月初旬に来日したブラジル国籍の小学二年、ジュリアちゃん(仮名)が楽しそうに声をあげた。愛知県知立市が設けた、来日間もない小中学生を対象の日本語適応学級「かきつばた」。就学前に三カ月間、日本語の読み書きや計算、学校の生活習慣を学ぶ。

 この日はジュリアちゃんとブラジル国籍、フィリピン国籍の計四人が学んでいた。昨年は十五人が一度に学んだ時もあった。担当教員は三人。女性教員は「子どもが日本語で初めて名前を書く場所に立ち会えるのが楽しい。ただ多いときは本当に大変です」と話す。

 愛知県三河地域には自動車産業関連の工場が集まり、外国人労働者も多い。市内十の小中学校すべてに外国籍の子どもがいる。「かきつばた」のある知立東小は全児童の約六割が外国籍だ。日本語指導が必要な子どもは日本籍の子も含めて約七割に及ぶ。

 外国籍の子どもは三十年前から徐々に増えた。当初は受け入れ態勢が整わず、学校に来なくなる子もいた。現在は日本語の習熟度で四クラスに分けて対応。国の教員配置基準を超える分は、県と市の予算をあてる。それでも市教育委員会の担当者は「十分とは言えない」と話す。

 愛知淑徳大の小島祥美准教授は、そうした集住地域の取り組みを全国の自治体で共有する仕組みが必要だと指摘。「蓄積したノウハウを還元することが日本全体を豊かにする」と話す。

 文科省は来年度予算の概算要求で、外国人児童生徒等への教育の充実を図る経費として本年度の約一・七倍にあたる九億五千八百万円を盛り込んでいる。 (坂田奈央)

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