東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 政治 > 紙面から > 12月の記事一覧 > 記事

ここから本文

【政治】

野党再編のカギ握る"最強の無所属" 中村喜四郎氏が今、取材に応じる理由

本紙インタビューに答える中村喜四郎衆院議員=東京・永田町で

写真

 野党再編の新たなキーマンとして注目される中村喜四郎元建設相(70)=無所属、衆院茨城7区=が、本紙のインタビューに応じた。かつて自民党で将来の総裁候補と目された経験も踏まえ、現在の自民党には自浄能力がなくなったと批判。野党が政策の違いを超えて結束し、安倍政権との対立軸を示すべきだと訴えた。 (聞き手・大野暢子、妹尾聡太)

◆今の自民は「あきらめさせる政治」

 ―昨年から知事選や参院選で「オール野党」の体制づくりに奔走している。

 「私がいたころの自民党には謙虚さがあり、権力を使うことに抑制的だった。何か問題があれば新しい党の顔が出てきた。自分で自分を批判できたから野党は必要なかった。安倍政権は官邸に権力を集中させた。権威主義が強まり、国民を諦めさせる政治が進んでいる。野党が強くなれば政治は国民を無視できない」

 ―第二次安倍政権の成果をどう評価する。

 「基礎的財政収支(プライマリーバランス)を二〇二〇年度に黒字化と言ったのに実現できていない。国の借金と企業の内部留保は増えたが、国民の所得は増えていない。皇位継承問題など喫緊の課題は急がずに、七十年以上守ってきた平和憲法の見直しを『待ったなしにやる』と言う。優先順位が間違っている」

◆政策違って当たり前 歩み寄れる点を探せ

中村喜四郎氏

写真

 ―対する野党の現状は。

 「野党同士でけんかするのは滑稽だ。党ごとの政策が違うのは当たり前。自民党も憲法の考え方が全く違う公明党と連立しているのだから、野党の違いなんて大した話ではない。共産党を排除したら野党はいつまでも弱いままだ。歩み寄れる点を探せばいい」

 ―立憲民主党が国民民主党などに合流を呼び掛け、協議を続けている。

 「この流れは評価する。一つになるだけで国民が評価するか分からない。本当のことを言わない限り誰も動かない。トランプ米大統領に付いていくしかないという外交・安全保障では国益を守れない。野党は外交の継続だけでなく転換も主張しなければならない」

◆マスコミ嫌いが「満を持して」

 ―れいわ新選組は消費税率5%への引き下げを旗印に野党結集を唱えている。

 「『税金を安くする』と言えば『なるほど』と思ってくれるほど、国民は情報を持っていないわけではない。上げた税率を下げることなんてできるのか。5%に気を取られず、与党に堂々と財政論議を挑むべきだ。国を財政破綻させないことは戦争してはいけないということの次に大事だ」

 ―ゼネコン汚職事件で逮捕されて以降、メディアの取材に応じてこなかった。どう心境が変わったのか。

 「満を持してだ。事件は決して軽いものではない。時間がたたなければ何を言っても信じてもらえない。もう一回、日本再建を目指すにはこの時期だと思い、野党にかじを切った」

<なかむら・きしろう> 茨城県生まれ。日本大法学部卒。田中角栄元首相の秘書を経て1976年衆院選で初当選。89年、旧科学技術庁長官で初入閣。94年にゼネコンからのあっせん収賄容疑で東京地検に逮捕され、自民党を離党。2003年に有罪が確定、失職。05年に返り咲き。当選14回。「最強の無所属」と呼ばれる。現在は立憲民主党などの野党新会派に所属。

 

この記事を印刷する

東京新聞の購読はこちら 【1週間ためしよみ】 【電子版】 【電子版学割】

PR情報