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【政治】

<こうなる2020>(3)沖縄・米軍基地 県民反発 国と対立続く

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 政府は、沖縄県民が反対の民意を示しているにもかかわらず、米軍普天間(ふてんま)飛行場(沖縄県宜野湾(ぎのわん)市)の移転に伴う名護市辺野古(へのこ)への新基地建設を強行する。難航する工事は大幅に遅れて建設費も増大する中、県は「基地負担のたらい回し」として、あらゆる手段で阻止する構え。政府は建設推進の立場を変えず、今年も激しい攻防が続く。

 防衛省は昨年十二月、埋め立て予定地である辺野古北部の海底に存在する軟弱地盤について、地盤改良の工事が可能と省内の有識者会議で結論付けた。住宅街に密接して「世界一危険」とされる普天間の返還のためには「辺野古が唯一の選択肢」と繰り返す。

 日米両政府は二〇一三年当時、新基地の提供まで九年半との工程表を提示し、普天間飛行場を「二二年度またはその後に返還可能」としていた。だが、政府が昨年十二月にまとめた新たな工程表では運用開始まで最短で十二年かかり、早くても三〇年代へずれ込む。

 軟弱地盤の対応で工法を変更せざるを得ないため、防衛省は近く県に設計変更を申請し、承認を得る必要がある。新基地阻止を掲げる玉城(たまき)デニー知事は認めない方針で、受理から一カ月程度で不承認とする方向。この場合、政府は行政不服審査法に基づく審査請求や代執行訴訟などの対抗措置を講じ、県との訴訟合戦に発展する見込みだ。

 政府は総事業費について三千五百億円以上とみていたが、軟弱地盤の工事などで膨らみ、約九千三百億円に変更。一方、県は二兆五千五百億円もの巨額な費用がかかると独自試算して建設断念を迫る。

 国土の面積の0・6%しかない沖縄県に、日本の米軍専用施設の約七割が集中する。玉城氏は全国各地で「米軍に起因する騒音や事件、事故で多大な基地負担を強いられている」と訴え、基地負担軽減の機運を盛り上げたい考えだ。

 夏には県議選が予定されている。玉城氏を支える県政与党のオール沖縄勢力が過半数を維持するかどうかが、大きな焦点になる。

 政府は在日米軍に関し、「思いやり予算」として駐留経費を税金で負担している。基地従業員の給与や光熱水費などに、二〇年度予算案では十三年ぶりに二千億円台を計上した。

 思いやり予算は日米両政府の特別協定に定められ、二一年三月末が期限。来年の通常国会での協定更新の承認を見据え、日米当局が近く協議を開始する。

 米国防総省の〇四年の報告書では、米軍が駐留する各国の負担割合は韓国が40%、ドイツは32・6%。日本は74・5%と突出しているが、トランプ米大統領は大幅増を強く要求。米国追従の目立つ安倍政権がどこまで押し返せるか見通せない状況だ。 

  (山口哲人)

 

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