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【政治】

IRそれでも進める政府 透明性求める参院決議素通り

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 政府は7日、統合型リゾート(IR)でカジノの規制・監督を担う「カジノ管理委員会」を発足させ、汚職事件の捜査が進む中でも、予定通り整備を進める姿勢を鮮明にした。カジノ管理委は暴力団などが介在しないようにチェックする役割。その前段のIR整備に際し、業者と政治家や公務員の癒着を防ぐ仕組みは不十分のままだ。事業者選定に透明性の確保を求めた参院決議は素通りされている。 (中根政人)

 菅義偉(すがよしひで)官房長官は七日の記者会見で「できるだけ早期にIR整備の効果が実現できるようしっかり準備を進めていきたい」と強調した。カジノ管理委は内閣府の外局。カジノ運営免許の付与、不正が発覚した場合の取り消しの権限を持つ。事業者の社会的な信用性を調査し、組織犯罪の温床を排除する役割も担う。

 今回の事件では、IR整備を目指す中国企業側が政治家に現金を配った疑いを持たれている。カジノ運営以前の問題だ。IR事業の区域整備計画を認定するのは国土交通省の所管。癒着防止策が機能していないからこそ、事件が起きた。

 二〇一八年七月のIR整備法成立時の参院付帯決議では海外の事業者からの働き掛けで収賄事件が起きないよう国や都道府県に事業者選定の公正性や透明性を確保するよう求めていたが、政府は重視してこなかったことになる。

 菅氏は、IR担当の政務三役と事業者の接触に関し「行政の中立性や国民の信頼に配慮しながら、個別の状況に応じて適切に判断すべきものだ」と説明。業者と政治家らの癒着を防ぐ新たな仕組みをつくるよりも現行法や大臣規範などで対処するとした。

 国交省の担当者は野党のカジノ問題追及本部の会合で、IR区域整備計画の認定に関し「公正性・透明性を確保できるような制度設計を進めたい」と述べるにとどめた。野党新会派の階猛(しなたけし)衆院議員は「認定プロセス前から収賄容疑の話が出ている。カジノが必要なのかどうか立ち止まって考えるべきだ」と唱えた。

 

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