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【政治】

施政方針演説 「桜」「IR」に触れぬ首相 改憲議論・五輪成功訴え

 第二百一通常国会が二十日召集され、安倍晋三首相は衆参両院の本会議で施政方針演説を行った。悲願である自民党総裁任期(二〇二一年九月)中の改憲実現に向け、各党に具体案の提示を求めて「国会議員の責任」を果たすよう呼び掛けた。東京五輪・パラリンピックを成功させ、東日本大震災からの復興を世界に示す機会にしようと訴えた。

 首相は、演説の結び部分で改憲に触れ「未来に向かってどのような国を目指すのか。その案を示すのは国会議員の責任ではないか」と、衆参両院の憲法審査会で議論を進めるよう呼び掛けた。五輪・パラは繰り返し取り上げた上で「日本全体が力を合わせて、世界中に感動を与える最高の大会とする」と語った。

 現行の日米安全保障条約が十九日で署名から六十年となったことを踏まえ「日米同盟はかつてなく強固になっている」と強調。その代償となっている沖縄の基地負担の軽減には「一つ一つ結果を出す」とし、具体的な中身には踏み込まなかった。

 元徴用工への賠償を巡って悪化する日韓関係を巡っては「韓国は元来、基本的価値と戦略的利益を共有する最も重要な隣国」と指摘。「国と国との約束を守り、未来志向の関係を築くことを期待する」と韓国に対応を迫った。

 中東への自衛隊派遣に関しては「情報収集態勢を整え日本関係船舶の安全を確保する」と話し、中東の緊張の高まりを関係国による対話で解決すべきだと呼び掛けた。「全世代型社会保障制度」の実現に向け、年金、医療、介護の改革を実行すると表明した。

 一方、首相が地元支援者を多数招いて「私物化」と批判された「桜を見る会」の疑惑や、成長戦略の柱に位置付けるカジノを含む統合型リゾート施設(IR)事業に絡み、元内閣府副大臣らが逮捕、起訴された汚職事件には触れなかった。

 「桜を見る会」を巡っては、菅義偉(すがよしひで)官房長官が関連文書の廃棄などで公文書管理法違反を認め、内閣府の歴代の担当者が処分される異例の事態に発展。世論調査では約八割が「首相の説明は不十分」と回答している。だが首相は演説で国民の疑念に答えなかった。

 IR整備に関しては「カジノ」「IR」といった言葉を使わず、「高い独立性を持った管理委員会の下、厳正かつ公平・公正な審査を行いながら、複合観光施設の整備に取り組む」と述べるにとどめた。 (上野実輝彦)

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