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【政治】

施政方針演説 地方創生の成功例で紹介 島根の男性、既に転居

参院本会議で施政方針演説をする安倍首相=20日、国会で

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 安倍晋三首相が二十日の施政方針演説で、地方創生の移住促進策の成功例として紹介した島根県江津市の男性が昨年末に県外へ転居していたことが分かった。北村誠吾地方創生担当相は二十一日の記者会見で「個人的な事情から、現在は江津市を離れている」と認めた。

 首相は、居住の実態がなくなった事例を取り上げて地方活性化や若者の起業支援の成果を語っていたことになる。菅義偉(すがよしひで)官房長官は二十一日の記者会見で「男性は三年以上居住していた。演説で紹介するのは問題ない」と強調した。

 施政方針演説などによると、男性はパクチー栽培に取り組むため、二〇一六年七月に東京から江津市へ移住。市が農地を借りる交渉をして、男性は地方創生交付金の資金の起業支援を受けて就農していた。首相は「地域ぐるみで若者のチャレンジを後押しする環境が移住の決め手になった」と述べていた。

 江津市によると男性は昨年末に市役所に転居を報告。男性は県外へ移ったが、農業関連事業は継続しているという。市の担当者は「施政方針演説で、男性の話題が使われるとは知らなかった。事前に聞いていたら、別の事例を紹介できたかもしれない」と困惑を隠さない。市に国から昨年末に問い合わせがあり、市の人口増減データなどを提供したが「施政方針演説に使われるとは知らなかった」と話している。 (中根政人)

 

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