東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 政治 > 紙面から > 1月の記事一覧 > 記事

ここから本文

【政治】

首相、桜名簿廃棄を正当化 衆参代表質問「指針に沿った対応」

衆院本会議に臨む安倍首相。手前は共産党の志位委員長=23日、国会で

写真

 安倍晋三首相の施政方針演説に対する各党の代表質問が二十三日、衆参両院本会議でそれぞれ行われた。首相は昨年四月の「桜を見る会」の招待客名簿を同年五月に廃棄した対応に関し「行政文書管理に関するガイドラインにのっとった対応と考えており、組織的隠蔽(いんぺい)を図ったとの指摘は当たらない」と正当化した。 (井上峻輔)

 共産党の志位和夫委員長は衆院本会議で、桜を見る会に首相の地元支持者が多数参加していたことに触れ「ノーチェックで招待したなら買収だ」と追及。招待客名簿の廃棄に関し「政権が国民の知的共有財産である公文書を法律や規則を無視して廃棄し、組織的隠蔽を図った」と批判した。

 これに対し、首相は「私の事務所から推薦を行った者で招待されなかった例もあった」と反論。具体的に何人だったのかについては招待客名簿の廃棄を理由に「定かでない」と述べた。

 参院本会議では、立憲民主党の福山哲郎幹事長が、桜を見る会の招待客や前夜の後援会との懇親会の内容について「包み隠さず開示すれば、国会審議の必要はなくなる」と求めた。首相は「隠し立てや虚偽の答弁を行っているとの指摘は当たらない」と強調した。

 首相は衆院本会議で、カジノを含む統合型リゾート(IR)を巡る汚職事件を受け「いわゆる接触ルールも基本方針に盛り込むことを検討する」と述べ、政府関係者とカジノ事業者の接触を制限する方針を示した。日本維新の会の馬場伸幸幹事長の質問に答えた。

 海上自衛隊の中東派遣を巡っては「現時点で武力行使が行われている状況ではなく、自衛隊が武力紛争に巻き込まれるような危険があるとは考えていない」と述べた。志位氏が米国とイランの武力衝突が起きた場合の対応をただした。

◆施政方針「桜」素通り 首相「予算計上ない」

 安倍晋三首相は二十三日の衆院代表質問で、施政方針演説で「桜を見る会」に言及しなかった理由について「来年度予算に関係予算を計上していないことから特段の記載を行っていない」と釈明した。共産党の志位和夫委員長への答弁。志位氏は本会議後の記者会見で「では、なぜあれだけ憲法改定を言ったのか。(改憲の関係予算は)来年度予算に入っていない」と指摘した。首相は演説で、改憲の具体案を示すよう各党に求めていた。

◆自公幹部、首相に苦言 「謙虚な政権運営を」「襟正せ」

 衆参両院本会議で二十三日に行われた各党代表質問で、自民、公明両党の幹部が安倍晋三首相の政権運営に相次いで苦言を呈した。桜を見る会を巡る説明不足、閣僚二人の辞任、カジノを含む統合型リゾート(IR)事業に絡む汚職事件が念頭にあるとみられる。これに対し、首相は直接の答弁を避けた。

 自民党の岡田広参院副会長は、党有志の会合で国民から意見を聞いた結果として「不安、不満、不信を抱えていることが伝わってくる」と指摘。その上で「政治家は国民から不信を持たれぬよう、襟を正さなくてはならない」と述べた。

 公明党の斉藤鉄夫幹事長も衆院本会議で「長期政権の緩みやおごりを排し、謙虚さと誠実さをもって政権運営にあたり、国民の信頼回復に努めるべきだ」と求めた。首相は両氏の政策面の質問にだけ答えた。

 首相には、自民党の世耕弘成参院幹事長も昨年十月の代表質問で「謙虚で丁寧な対応に徹してほしい」と促していた。首相は「野党からも謙虚で丁寧な首相と言ってもらえるよう努力を重ねる」と応じながら、一カ月後の衆院予算委では野党議員にヤジを飛ばしていた。 (上野実輝彦)

 

この記事を印刷する

東京新聞の購読はこちら 【1週間ためしよみ】 【電子版】 【電子版学割】

PR情報