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【政治】

介護・看護 1時間単位OK 休暇新制度 仕事と家庭両立後押し

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 企業などで働く人が親の介護や病気の子どもの世話に使う介護休暇と看護休暇を、来年一月から一時間単位で取得できることになった。現在は一日か半日単位しか認められていないが、介護や子育てをしながら働く人は増えており、仕事と両立しやすいように厚生労働省が制度を見直した。

 介護休暇は要介護の家族一人につき年五日、看護休暇は未就学児一人につき年五日が上限。認知症の家族への突発的対応やケアマネジャーとの打ち合わせ、子どもの病院への送迎などは短時間で済む場合も多く、こまめに休暇を利用できるよう見直しを求める声が働く人から上がっていた。

 新たな制度では、一日単位に加え、時間単位で「始業時間から」か「終業時間まで」に連続して取得できるようになる。一日の所定労働時間が七時間の人の場合、休暇の取得時間の合計が七時間になるごとに一日分にカウントされる。

 一方、勤務時間の途中で職場を離れる「中抜け」は、経営者側から人手の確保や労務管理の負担を懸念する声が出たため、制度には盛り込まれなかった。厚労省は企業に対し、労働者の事情に配慮してできる限り認めるように求める。

 家族の介護を理由に年間約十万人が仕事を辞めており、離職の防止が課題になっている。政府は介護休暇に関し、昨年六月に閣議決定した骨太方針に「時間単位の取得が可能となるよう法令の見直しを行う」と明記。労働政策審議会(厚労相の諮問機関)の分科会で労使代表らが議論していた。

◆「男性も育休を」 自治体へ発信 

 総務省が全国の自治体に対し、男性職員の育児休業取得率を向上させるよう呼び掛けている。二〇一八年度は5・6%にとどまり、二〇年度までに官民とも13・0%にする政府目標の達成に黄信号がともっているためだ。参考にしてもらおうと、取得率が高い自治体の取り組みも紹介している。

 「男性の育児参加は少子化など社会課題を解決する契機。育休が取得しやすい環境づくりへ、関係部局への指示や職員へのメッセージ発信をお願いします」。高市早苗総務相は一月、全自治体の首長に署名入りの手紙を送り、協力を求めた。

 自治体の取得率5・6%は、国家公務員の12・4%や民間の6・2%より低い。職場別に見ると、自治体首長が指揮監督する「首長部局」は10%を超える一方、警察や消防が低く全体を押し下げている。

 総務省は取得率向上には、首長ら幹部の意識改革が欠かせないとみている。千葉市の取得率は平均を大幅に上回る65・7%。市長自ら取得して「育休は当たり前」との認識を広げ、一六年度の12・6%から伸ばした。

 男性の育児を支援するNPO「ファザーリング・ジャパン」の安藤哲也代表理事は、自治体の現状を「(多くの職場で)育休経験がない男性が管理職に就いており、取得しづらい雰囲気が強い」とみる。深刻な人手不足も取得率が低い要因になっているという。

 安藤代表理事は、男性の育休は「職場環境を見直すきっかけになる」と強調。業務分担が進んだり、介護休暇が取得しやすくなったりする効果が期待できるとして、取得率向上を期待した。

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