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【埼玉】

ふるさと納税返礼 国が「規制」 自治体に迫る見直し

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 ふるさと納税の「返礼品競争」の過熱を受け総務省は、寄付額の三割を超える高額品や地場産品以外の返礼品を規制するように、制度を見直す方針を明らかにした。同省の調査では、県内では十市町が国の方針に沿わない返礼品を送っている。過去には返礼割合の変更で寄付額が大幅に減った自治体もあり、各市町は見直しに合わせた対応を求められる。 (井上峻輔)

 総務省の一日時点の調査によると、返礼割合が三割を超える品を送っていたのは新座、戸田、久喜、鳩山、小川、皆野、長瀞、宮代の八市町。地場産品以外を扱っていたのは戸田、朝霞、ふじみ野の三市だった。このうち、新座市と鳩山町は十月中に見直しを予定しているという。

 二つの項目にいずれも該当した戸田市は、既に見直しに向けた調整を進めている。同市の返礼品には酒や菓子などが並ぶが、従来の返礼割合は「四割以下」を基準にしていた。担当者は「三割以下にする影響は多少なりともあると思う」と寄付額の減少を危惧する。

 一方、宮代町の担当者は「規制されたら対応せざるを得ないが、今は見直しの予定はない」と語る。町内にある東武動物公園の「入場券プラス乗り物券十枚つづり」は返礼割合が44%にもなるが「多くの人に町に来てもらおうという趣旨で、返礼割合も度を越えたものではない」としている。

 鳩山町の担当者は、見直しによる寄付金額への影響は限定的としつつ「国の方針が、ころころ変わるので大変」と吐露する。

 昨年四月に総務省が返礼割合を三割以下にするよう求める通知を出して以降、県内の多くの自治体は見直しを進めてきた。当時は県内で四十市町あった「三割超え」は、今回の調査では八市町まで減っている。

 ただ、返礼割合変更の影響は大きかった。鉄道模型やバッグなどの返礼品が人気を集め、二〇一六年度に県内トップの三億九百五十万円の寄付を集めた鶴ケ島市。一七年八月に返礼割合の上限を五割から三割に抑えたことで、一七年度の寄付額は約一億円減って県内四位となった。代わって一位になったのは、もともと返礼割合を三割以下にしていたために通知の影響がなかった深谷市だ。

 県内全体での寄付総額も年々増加を続けていたが、一六年度の二十六億二千五百五十万円をピークに、一七年度は二十二億六千三百八十万円へと減少。返礼品に頼った寄付金集めは転換期を迎えている。

 十月から返礼割合を見直す新座市の担当者は「今後は地域を訪れてもらう体験型の返礼品を用意するほか、寄付金の使い道をより明確にして『寄付したい』と思ってもらえる仕組みづくりが必要になる」と話す。

 

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