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【埼玉】

金子兜太さんと秩父写す あす長瀞・野口さん発刊

写真集「金子兜太産土秩父の足跡」を手に取る野口さん=秩父市で

写真

 2月に98歳で亡くなった皆野町出身の俳人金子兜太さんをしのび、親交のあった長瀞町本野上の郷土史家野口正士(まさし)さん(76)が、金子さんの誕生日の23日、写真集「金子兜太 産土(うぶすな)秩父の足跡」を発刊する。秩父地域をはじめ全国に残る句碑や在りし日の面影を210枚の写真で紹介し、金子さんの精力的な活躍ぶりを振り返っている。 (出来田敬司)

 写真集はA4判で百二十ページ。句碑の写真と建立された日付や場所、句の意味や背景などが記載されている。掲載された句碑は秩父地域のほか、北海道や長野、長崎に及ぶ。カメラを片手に近県に取材に訪れる一方、北陸や九州などは各地の教育委員会や寺院などから資料を提供してもらった。

 金子さんの晩年、毎年九月に皆野町で開かれていた誕生日を祝う会の様子も取り上げた。金子さんが秩父鉄道の蒸気機関車(SL)から皆野駅に降り立つ姿や、俳句仲間となじみの料理店でうなぎを頬張る姿などを活写。飾り気のない気さくな人柄を紹介している。

 野口さんは秩父鉄道の元鉄道員。車掌や駅の助役として定年まで勤め上げた。一方で趣味の写真や詩作にいそしみ「ちゝぶ文学散歩」「石碑が語る 秩父事件百三十年」など八冊の著書を世に送り出してきた。

 野口さんが金子さんと出会ったのは二〇〇四年。金子さんの句碑が、皆野町の寺に建立されたのを取材した時だ。句碑に手を掛けるようお願いしたところ、金子さんは喜んで応じてくれた。そんな人柄にほれ込み、秩父でのイベントは欠かさず取材。野口さんの著書に序文を寄稿してもらうほど懇意になったという。

 生前から写真集の発刊を考えていたという野口さん。「金子先生は誰にでも優しく、おやじのような気持ちで接してくれた。この本は、金子先生の秩父での活動をまとめた集大成だ。ぜひ見てもらいたかった」と残念がる。

 一冊二千五百円。秩父地域の一部書店で販売する。購入の申し込みと問い合わせは野口さん=電0494(66)1232=へ。

 

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