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【埼玉】

障害者雇用、「自力通勤」など2条件削除 障害者団体「議論深めて」

 財務省などが障害者採用で「自力で通勤できる」「介護者なしで業務の遂行が可能」と不適切な条件を付けていた問題で、同様の条件を盛り込んでいた県が、来年度の募集から両条件を削除する方向で検討している。削除を求め続けてきた障害者団体からは歓迎の一方、「ムードで動くだけではなく、障害者の働き方について、もっと議論を深めてほしい」との指摘も出ている。

 県人事課によると、両条件は県が障害者雇用を始めた一九七八年からあった。九月七日まで受け付けていた今年の募集の受験資格にも、記載されていた。

 担当者は「介護者が急に都合が悪くなると安定的な通勤が難しいことや、公務員でない介護者が職場にいると、個人情報などの秘密保持で問題がある」と理由を説明する。

 県は障害者雇用促進法の改正を受け、二〇一五年に埼玉労働局に両条件が適切か確認し「法に反しない」との回答だったため、変更しなかった。今回、厚生労働省が「不適切」との認識を示したことで、削除の検討を決めたという。

 さいたま市も両条件を付けていたが、障害者団体からの要望を受け、一六年度の募集から家族の送迎による通勤を認める内容に変更。一七年度から両条件を削除していた。

 埼玉障害者市民ネットワーク事務局の大坂富男さん(72)は「県が条件を削除するならうれしいが、毎年要望しても動かなかったのに今ごろになって…」と複雑な心境をのぞかせる。「周囲のムードで動くだけでなく、障害者が一緒に働くのが当たり前になるように議論を深めてほしい」と期待する。 (井上峻輔)

 

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