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【埼玉】

もうかる農業 実現へ一歩 羽生市 大規模農園参加者募集

観光農園などが計画されている水田。羽生水郷公園(左奥)に隣接する=羽生市で

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 羽生市は、三田ケ谷地区の羽生水郷公園南側にある水田を畑にし、複数の民間事業者のノウハウや資金を活用して大規模な「農業団地」や観光農園をつくる施策に乗り出した。稲作から野菜や果物など「高収益作物」の栽培に転換するなど「もうかる農業」の実践モデルとするほか、観光農園で集客を図る。農業の多様な形を示す「農業のショールーム」とし、農業振興とともに観光・交流の拠点とする計画だ。 (中西公一)

 計画の背景には、農業を巡る市や関係者の危機感がある。市農政課によると、羽生は古くから稲作を中心に農業が盛んで、農地面積(約二千五百ヘクタール)が市の面積の四割以上を占める。しかし、近年は農業従事者の高齢化や後継者不足で減少傾向にあり、農地の保全や活用が将来を見通す大きな課題になっている。

 市は三月、「観光農園等基本構想」を策定。農地の貸し借りを仲介する農地中間管理機構(県農林公社)を通じて農地を集約し、企業など民間事業者が主体となって農業施設を整備する計画をまとめた。

 計画は二〇二三年度までをめどとし、計画地の面積は最大約二十四ヘクタールを想定。そのうち約二・五ヘクタールで先行してイチゴの観光農園をつくる。周辺には東北自動車道羽生インターチェンジや羽生水郷公園、キヤッセ羽生(三田ケ谷農林公園)があり、交通アクセスの利便性や観光施設の集積といった立地の特性を生かす。

 市は五月以降、約八十人の地権者らに説明会を数回開き、合意形成を進めている。地元の自治会長で農業に携わる金子登さん(69)は「農業は高齢化で、五年、十年先が分からない状況。計画が浮上して地権者は喜んでいると思う」と話す。

 市は今月一日、市内の民間事業者を対象に募集を始めた。市外事業者の募集は十二月三日から。募集するのは、野菜や果樹などの畑作営農の意向がある法人か個人。申し込んだ事業者と意見交換して要望を把握し、地権者らと調整して農地の区割りを決めていく。参入する事業者が決定し次第、募集を締め切る。

 計画地では、観光農園のほか、高収益作物や露地野菜を生産する農業団地、市民農園などが想定される。担当する農政課の西村信弘係長は「この場所に来ると、いろいろな農業の形が見えるようなものができれば」と期待している。

 

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