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【埼玉】

県警「虐待疑い」で児相通告、最多4752人 上半期

 虐待の疑いがあるとして、県警が今年一〜六月に県内の児童相談所に通告した十八歳未満の子どもの数が四千七百五十二人(前年同期比千百二十一人増)に上り、上半期では過去最多だったことが、県警のまとめで分かった。統計を取り始めた二〇一一年から七年連続の増加。一方、児相と県警の情報共有が進み、対応に生かされた事例も出てきた。 (浅野有紀)

 県警によると、虐待の種別は、子どもの前で家族に暴力をふるう面前DV(ドメスティックバイオレンス)などの心理的虐待が71%を占めた。そのほかは、育児を放棄するネグレクトなどが15%、暴力をふるう身体的虐待が14%、性的虐待が0・1%だった。

 県警が通告した四千七百五十二人のうち、すぐに親から引き離す必要があるとして、子どもの身柄を伴い一時保護を求めて通告したのは二百三十六人で、前年同期より二人減った。

 三月に東京都目黒区で五歳女児が死亡した虐待事件を受け、県と県警は八月、県の児相が把握する虐待関連情報の全件共有を開始した。児相に通告のあった子どもの名前や住所をデータベース化し、県警も照会できるようにした。

 八月には県西部で家出した小学生女児と未就学児の弟を警察署で保護した際、データベースから児相の取り扱い歴があることが分かり、一時保護を求めて児相に通告。姉弟は、母親の内縁の夫から日常的に暴力をふるわれていたという。

 県警が十月末までにデータベースで照会したのは三千十五件。全件を共有する前は、県警が個別の事案ごとに児相に照会していたが、児相に職員がいない夜間などはできず、県警が持つ情報だけで対応せざるを得ないケースもあった。

 県警少年課の新井智美次席は「迅速に情報が把握でき、より的確な判断につながっている」と話している。

◆久喜市で市民シンポ「全ての子どもの笑顔のために」

虐待防止の取り組みを紹介する登壇者たち=久喜市の東公民館で

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 11月の児童虐待防止推進月間に合わせ、久喜市の市民有志でつくる「オレンジコンサート実行委員会」が17日、同市東公民館で虐待の現状や防止のための取り組みを紹介するシンポジウムを開いた。

 全国のマラソン大会で、虐待のない社会を象徴するオレンジリボンのたすきをつないで啓発する滋賀県職員、郷間彰さん(53)や同市職員ら4人が登壇。郷間さんは12年前、2歳の女児が虐待死した事件をきっかけに取り組みを始めた。「女児は家の外に出されて泣いていたことを近所の人は知っていたが、通報はなかった。見て見ぬふりをしていたと思う。全ての子どもの笑顔のために、関心を高めていきたい」と話した。

 シンポジウムの後、小中学生らのコンサートがあり、60人が耳を傾けた。児童虐待の通報を受け付ける全国共通ダイヤルは「189」(いちはやく)。

 

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