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【埼玉】

「祭典」で再飛躍 浦和競馬場、来秋JBC 準備着々

来夏の完成に向け工事が進む建設現場

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 二〇一九年十一月四日に浦和競馬場(さいたま市南区)で初開催される地方競馬の祭典「JBC」まで、一年を切った。同競馬場は今年九月に開場七十周年を迎え、JBC開催に合わせて新スタンドの建設やコース改修を進めている。地方競馬の衰退で一時は赤字が続いたが、インターネット投票の導入などで回復。主催者は、JBCで新たなファンを獲得しようと意気込んでいる。 (藤原哲也)

 浦和競馬場は一周千二百メートルと小規模で、県とさいたま市でつくる県浦和競馬組合が主催する。地方競馬から生まれたアイドル馬「オグリキャップ」の活躍などの競馬ブームで、一九九一年度には三百八十四億円の売上金があった。

 ブームが去った後は売り上げが落ち、九八年度から十年間は赤字を記録。二〇〇一年度の累積赤字は二十五億円まで膨らんだ。

 しかし、浦和を含む大井、川崎、船橋の南関東四競馬場が〇三年に共同で始めたインターネット投票が成功。利用者数が伸び、一七年度は過去最高の四百十一億円を売り上げ、約二十億円の黒字を達成した。

 住宅街に立地する浦和競馬場は、開催日以外は馬場の内側が開放され、市民の憩いの場として親しまれている。一人当たりの一日の購入単価は約二万円で、地方競馬では長らく全国一位を誇る。組合関係者は「昔からのファンが多く、長くじっくりと楽しむ人が多いのでは」と話す。

レースを終えて引き揚げる競走馬。住宅街にあるため、馬が部分的に一般道路を移動するのも特徴だ=いずれもさいたま市で

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 JBCは最高峰のGI級競走をダート(砂)で一日三レース行う。現在は、約三十億円を投じた2号スタンドの解体・新設工事が急ピッチで進行中だ。走路の拡幅工事などに加え、レース当日は日本中央競馬会(JRA)の強豪馬が多数参戦するため、待機馬房や厩務員(きゅうむいん)の宿泊施設など設備の増設工事も行っている。

 組合はJBCの目標を入場者三万人、売上金六十億円としており、今後は施設整備とともに開催PRに力を入れる方針だ。

 浦和競馬の調教師で、全国公営競馬調教師会連合会の野口孝会長(67)は「JBCは米国のブリーダーズカップを手本に地方競馬の活性化を目指したもの。馬は中央の強豪馬に押され気味だが、JBCを機に浦和の良さや地方競馬の魅力を発信できれば」と期待する。

 県浦和競馬組合の益城英一総務課長も「JBC開催は悲願だった。地域の理解を得て、いい祭典にしたい」と話している。

新2号スタンドの完成イメージ図

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<JBC競走> 2001年から全国の地方競馬場を舞台に年1回開かれている祭典レース。浦和では中距離の「クラシック」、短距離の「スプリント」、牝馬による「レディスクラシック」のGI級3レース(1400〜2000メートル)が予定され、地方競馬と中央競馬の代表が一緒に走る。今年は例外的にJRAの京都競馬場で開かれた。

 

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