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【埼玉】

大宮風俗店火災から1年 「怖さ身に染みた」 再発防止へ取り組み進む

男女5人が死亡した火災現場。発生から丸1年の17日、花束が手向けられていた=さいたま市大宮区で

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 男女五人が死亡したさいたま市大宮区の風俗店火災の発生から、一年を迎えた。現場周辺の店舗関係者は、「火事の恐ろしさが身に染みた」と話し、見回りを強化するなどして再発防止に取り組んでいる。 (浅野有紀、森雅貴)

 火災は、昨年十二月十七日午後二時ごろ、大宮区宮町四の風俗店「Kawaii大宮」で発生した。鉄筋コンクリート三階建て延べ約百七十平方メートルを全焼。一酸化炭素中毒などで客と従業員の計五人が死亡した。

 この店舗は現在も、ビニールシートがかけられたまま。発生から丸一年の今月十七日には、建物の前に花束が手向けられていた。

 さいたま市消防局が火災直後に実施した査察では、この店は火災報知機は設置していたが、建物構造の一部変更を報告していなかったことが分かった。周辺では十九店舗のうち、間取りの変化の無申告や、防火扉の前に物品が置かれ開閉しにくいなど三十六件で違反が指摘された。

 消防局は、この火災を教訓に、二年に一回だった風俗店の査察を、年一回に増加。今年十月の査察では十九店舗中、違反が七件あったものの、軽微なものですぐに改善された。大宮消防署管理指導課の担当者は「あれだけ大きな火災があり、危機意識は高まっている」と話す。

 風俗店が加盟する県特殊浴場協会では、新人の従業員に避難経路を説明し、たばこの火の始末を徹底させている。交流のなかった地元の自主防災会に加盟し、防災訓練にも参加。定期的に店舗を見回りしているという。協会役員の男性(62)は、「二度と死者は出したくない」と気を引き締めている。

◆さいたま市内で放火多発 市予防課「可燃物、置かないで」

 県によると、県内の十一月末までの火災発生件数は、千六百六十三件。死者は五十六人、負傷者は二百四十六人で例年並みの推移だという。

 ただ、さいたま市によると、同市では十七日現在で三百十三件の火災が発生しており、昨年一年間の三百四件を既に上回った。うち、放火(疑い含む)が六十三件と前年同期比で八件増えている。

 市予防課は「放火で家が全焼してしまうケースもある」として、建物周辺や共用部分に可燃物を置かないよう、注意を促している。

 年末年始は空気が乾燥し、暖房器具などによる火災も増える傾向にある。市は、住宅用火災警報器の定期点検を呼び掛けている。

 

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