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【埼玉】

<彩の国 流転 平成いま・むかし> 圏央道

川島ICが開通する前の2006年の川島町の様子。IC予定地周辺にも田畑が広がっている(県提供)

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 人口約二万人の川島町にある圏央道川島インターチェンジ(IC)。北側に隣接する「川島インター産業団地」を昨年十二月に訪れると、大型トラックが路上で列をなしていた。

 川島IC−鶴ケ島ジャンクション(JCT)間が開通したのは二〇〇八(平成二十)年。産業団地は〇九年、県と川島町が連携して約四十七ヘクタールを整備して企業を誘致した。

 「見渡す限り田んぼでした。インターチェンジがあることで、まちが発展してきた」

 まち整備課の石川和貴課長は圏央道が産業振興や町の活性化に果たしてきた役割を強調する。産業団地は約千人の雇用を生み、年間約四億円の固定資産税は町の安定した財源となっているという。

 現在は物流や食品関係などの企業十五社が操業。課題は周辺での路上駐車で、町は駐車場の用地を確保するなど対策を進めている。将来は新しい産業団地をつくる計画があり、石川課長は「これからもインター中心にまちづくりを進めていきたい」と力を込める。

様変わりした川島IC周辺。産業団地が整備され、多くの企業が進出している(川島町提供、昨年撮影)

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 県によると、企業誘致を本格化させた〇五年一月から昨年九月までの企業立地数は、圏央道周辺が地域別で最多の五百六十七件と、企業の人気が高い。

 昨年九月、圏央道が東北自動車道と接続する久喜白岡JCT(久喜市)近くに物流不動産会社「ESR」の大型物流施設が完成し、今年三月にもテナントが埋まる見込みだ。施設の場所は白岡菖蒲ICから約五キロ。同社が進出した背景には首都圏全域や東北地方への交通アクセスの良さなどがある。マネージングディレクターの渡辺和彦さんは「東北道と交わっているから、久喜を起点に東西南北どこに行くのも便利」と話す。

 圏央道延伸の効果は観光振興でもみられる。

 一五年に開通した幸手市の幸手IC。市内の権現堂公園で春に開かれる桜まつりでは茨城県内の全面開通に伴い、千葉県方面のナンバープレートが多く見られるようになった。市商工観光課の杉田和洋課長は「遠方からの集客のツールが増えた。交流人口、観光客を増やすチャンス」と意気込む。 (中西公一)

<首都圏中央連絡自動車道(圏央道)> 東京都心から半径約40〜60キロに位置する環状高速道路。1989年、川島インターチェンジ(IC)と青梅IC(東京都)との区間で工事に着手した。96年、青梅ICと鶴ケ島ジャンクション(JCT)との区間が開通したのを皮切りに延伸。2015年に桶川北本IC−白岡菖蒲IC間が結ばれて県内全線が開通した。県内の総距離は58.4キロ。17年に茨城県内で全線開通したことで、神奈川県から千葉県までが結ばれた。

 

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