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【埼玉】

中山道538キロ、夫婦で歩いた 1年超のんびり旅出版

お江戸・日本橋から京都・三条大橋まで中山道を完歩した池田充宏さん(左)、純子さん夫妻=さいたま市浦和区で

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 夫婦で旅でもしませんか。それもゆっくり歩き旅−。さいたま市の夫婦が人との出会いや風景、絶品の味を楽しみながらのんびりと旅した紀行「中山道トコトコ歩き−夫婦で歩いた538キロ!」を出版した。え、かみさんと歩き旅? そう思ったあなたには、この本は大きなきっかけになるかも。まずは第一歩−。 (田口透)

 本を出したのは、さいたま市浦和区の池田充宏さん(75)、純子さん(71)夫妻。二〇一五年十月に歩き始め、一六年十二月、終点の京都・三条大橋までの中山道を一年二カ月で完歩した。

 自宅周辺での運動不足解消を兼ねた散歩が「少しずつ」と足を延ばし、群馬県境の神流川を越えた時「小春日和の風景に感激、中山道六十九次を歩いて三条大橋を目指そう、と二人で話して決めました」

 旅のコツは「無理はしない」。レースでも記録を競う旅でもない。宿場ごとに車や電車で自宅から往復し、長い距離の時は宿を取りながら「トコトコ」と歩き通した。一日十五キロ前後。アップダウンも多い中山道では、峠道で足がパンパンに膨れ上がることもあったが、「十歩登ったら休む」など無理をせず、旅に出る日も「晴天」を選んだ。

 充宏さんは振り返る。

 「地元の資料館や菓子屋、お茶屋など寄り道ばかりの旅だったが、本当にたくさんの人たちに出会えた。リュックを背負った夫婦の旅人に皆さん親切だったし、一時間、二時間と話し込むことも多かった」

 定休日なのに食事を出してくれ、お土産までくれた峠の食堂の主人、一人で切り盛りするうなぎ屋の老婦人が自らの身の上話で泣きだし、もらい泣きしてしまった純子さん、秘蔵の仏様をわざわざ見せてくれた京都の住職−。人との素晴らしい出会いは本に書き込めなかったほどだ。

 純子さんは「さまざまな四季の風景の中で、お父さんと話しながら歩いたことが一番の思い出」と笑う。昨年、いくつかの場所を車で訪れ、世話になった人たちとの再会も果たした。「のんびり旅だったからこそ人との出会いという財産を積み重ねることができた」

 豊富な写真とともに、都内の小学校で図工教諭として長年勤めた充宏さんの水彩の風景画も目を引く。

 ゴールの三条大橋では次女夫婦が待ち受け、手書きの表彰状を受け取った。居合わせた観光客からは大きな拍手が起きたという。

 本の問い合わせは池田さん=電048(886)0226=へ。

 

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