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【埼玉】

「医療で日中の懸け橋に」 来月帰国・元県立大留学生の看護師

「細かくて優しい日本の良さがよく分かった」と語る羊善嬌さん=越谷市役所で

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 県立大(越谷市)の看護学科で学んだ元中国人留学生で、日本の看護師免許を取得して東京都内の病院に勤務していた羊善嬌(ようぜんきょう)さん(28)が、二月に帰国する。羊さんは、県立大が受け入れた交換留学生で日本の病院に就職した第一号。今後は、実務経験を生かして新たなビジネスを始める予定で「医療を通じて日中の懸け橋になれたら」と話している。 (藤原哲也)

 羊さんは、中国の山西医科大の交換留学生として二〇一二年に来日。県立大で一年間学び、帰国して山西医科大を卒業すると、日本の看護師を目指して一四年に再来日した。「日本のアニメが好きだったのと、日本の看護師の姿が素晴らしかったので、日本で働こうと決意した」と振り返る。

 看護師国家試験の受験資格を得るには、日本語能力試験で最も難しいN1レベルの認定が必要なため、日本語学校に二年間通学。並行して居酒屋や牛丼チェーン店などでアルバイトをしながら、看護師の勉強を続けた。「結構つらかった」が、努力が実って一六年に准看護師試験に合格。東京都東村山市の西武中央病院で同年に働き始めた。

 念願の看護師にはなったものの、一年目は苦労の連続。「医師の指示は早口で、専門用語が多くメモを取るのも大変。自分が伝えたいこともうまく言えなかった」。それでも、周囲の支えで徐々に慣れていき、夜勤も一人でできるように。「今は同僚と冗談も言い合える。優しい人たちに恵まれてラッキーでした」

 昨年には正看護師試験に合格。患者から深く感謝されるなど働きがいを感じていたが、結婚を機に夫のいる中国へ戻ることを決め、二年半勤めた西武中央病院を今月退職した。今後の目標は、中国で最近人気を集める日本への医療ツアーのコーディネートで、会社設立や日本での事務所開設を目指しているという。

 留学時代を含めて五年以上過ごした日本での日々を振り返り「日本の看護師として働き、細かくて優しい日本の良さがよく分かった。今後は中国の人たちに伝えていきたい」と目を輝かせている。

 

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