東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 埼玉 > 記事一覧 > 1月の記事一覧 > 記事

ここから本文

【埼玉】

美里町「パープルタウン」へ 「特産ブルーベリーに続け」官民挙げ取り組み

加工品の試食会に臨んだ生産農家や町職員ら=いずれも美里町で

写真

町内で収穫された紫サツマイモ、紫ニンジンとブルーベリージュース。縫いぐるみは町のマスコットキャラクター「ミムリン」

写真

 紫サツマイモに紫ジャガイモ、紫ニンジン−。県北西部の美里町が、紫色の野菜の生産に本腰を入れ始めた。紫野菜は見た目の美しさだけでなく、がんや生活習慣病などを予防する有用な成分がたっぷり。今月中旬には、関係者が加工品の試食会を開き、今後の展開を確認した。人気の特産品ブルーベリーに続けとばかりに、官民挙げて「パープルタウン」を目指している。 (出来田敬司)

 町役場の会議室で開かれた加工品の試食会。ようかんやクッキー、アイスクリームなど、机には紫の上品な色合いのお菓子がずらり。生産農家やベーカリー店員、町職員ら約20人が、一つ一つを興味深げに口に運んだ。

 同町の農業深田千恵子さん(63)は「クッキーは少し硬い感じがしたけど、ようかんは甘さが絶妙。いずれ商品化できるのでは」と顔をほころばせた。

 紫野菜の栽培を思い立ったのは、町農林商工課の職員だ。同町は米や小麦、キュウリ、ネギなどさまざまな農産物を生産する農村地帯。ただ、東京都内に出荷しても、単に「埼玉産」として扱われて「美里の農産物として売り出すことは難しかった」(同課職員)という。

 そこで、健康づくりに一役買う「機能性農産物」に目を付けた。とりわけブルーベリーのような紫色の農産物は、紫の色素が持つ成分「アントシアニン」に、体内の活性酸素を除去する抗酸化作用があり、がんや動脈硬化などの予防に役立つことが知られていた。

 現在は品種改良などで多彩な紫色の野菜があり、町は、若手の農業者団体「町農業会議所」と栽培する農産物を検討。紫色の白菜や大根なども調査したが、比較的手間のかからない根菜類を選んだ。今回の試食に際しては、町内の菓子店やベーカリー、日高市の牧場などが紫野菜をお菓子に加工した。

 米やキュウリをつくっているという農業会議所会長の根岸利成さん(48)は「サツマイモの出来栄えはいまひとつだったが、お菓子はとてもおしゃれ。今後、栽培技術を磨き、安定して収穫できるようにしたい」と意気込んだ。

 試食会に臨んだ原田信次町長も「町内で今、道の駅の新設が検討されている。地元の紫野菜や加工品を道の駅で販売するなどし、町の将来に希望が持てるような仕掛けをつくりたい」と見通した。

紫サツマイモやブルーベリーなどを使った試食用の加工品

写真
 

この記事を印刷する

東京新聞の購読はこちら 【1週間ためしよみ】 【電子版】 【電子版学割】

PR情報