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【埼玉】

水没した自然や文化たどる 「合角ダム」完成15年、小鹿野で企画展

ダムに沈んだ地域の人々の暮らしぶりや植生、動植物などを資料で紹介する企画展=小鹿野町で

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 小鹿野町の小鹿野総合センターで、企画展「ダムに沈んだ自然と文化展」が開かれている。同町と秩父市にまたがる「合角(かっかく)ダム」の完成から15年。水没により変貌したかつての動植物や民俗、地質などを数千点の資料で振り返っている。11日まで。 (出来田敬司)

 企画展は町の主催。昨年、さいたま市内で開かれた特別展「ダムと変わる!私たちの暮らし」の展示品のうち合角ダムに関連する資料と、特別展に出品できなかった資料などを再構成して展示している。

 合角ダムは、荒川上流の吉田川に建設された県営の多目的ダム。二〇〇三年に完成し、小鹿野町日尾と秩父市上吉田の計七十五戸は水没した。展示品は、地域の記録を目的とした県と町などの「水没地域総合調査」で収集し、まとめた。

 その一つ「カキ化石岩塊」は、最大長一・一メートル、推定重量約三百キロで、砂岩の中にいくつものカキ殻の化石が埋まっている。新第三紀中新世の千八百万〜千四百万年前の地層から見つかっており、秩父盆地が当時、海中にあったことを示している。

 このほか、一帯で採捕されたチョウやトンボなどの昆虫、昭和三十年代ごろまで慶事で使用された漆器や表具のほか、小鹿野町の出土品としては最も古い約一万二千年前の縄文時代の石やりなどを出展。自然や人文など、さまざまな観点から地域を振り返っている。

 町教育委員会の山本正実・行政専門員は「昨年の特別展で公開できなかった資料を含め、改めて地元で披露することにした。若い世代にこうした歴史があったということを知ってもらえれば」と話している。

 午前十時〜午後四時、会期中無休。入場無料。問い合わせは町教委社会教育課=電0494(75)0063=へ。

 

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