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【埼玉】

戦中からの秩父 故清水武甲さん写真展 新設「武甲庵」で17日まで

ギャラリーを彩る清水さんの作品の数々=秩父市で

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 戦後日本を代表する秩父市出身の写真家・故清水武甲(ぶこう)さん(一九一三〜九五年)の写真展が、同市熊木町にオープンした「カフェ&ギャラリー武甲庵(ぶこうあん)」で開かれている。三峯神社の獅子舞や養蚕農家の暮らしなど、太平洋戦争中や昭和三十〜四十年代の秩父を写したモノクロ作品三十二点を一堂に公開している。十七日まで。

 清水さんは、秩父市内で写真館を営む傍ら、写真家として活躍。旧大滝村栃本地区の麦畑をモチーフにした作品は、一九六六年のイタリアでの国際ビエンナーレ特賞に輝いた。また、奥秩父の国立公園の指定を後押ししたり、秩父神社例大祭に「秩父夜祭」の俗称を付けたりするなど、秩父の発展にも大きく貢献した。

在りし日の清水武甲さん(清水武司さん提供)

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 今回展示しているのは、東京都写真美術館の収蔵作十六点と写真集「秩父戦中の記録」の掲載作十六点。「雪に埋もれる石仏」は、札所四番金昌寺(秩父市)の境内を写した六五年ごろの風景作品。石仏に雪が降り積もるさまを、白と黒の微妙な濃淡で立体的に表現している。

 写真展は、清水さんの長男武司さん(69)らの市民団体が武甲庵のオープニングイベントとして開催した。武甲庵は、もともと清水さんが写真館としていた三階建ての建物。今後は、写真や絵画、陶芸などを手掛ける秩父の作家たちが、作品を発表する場としたい考えだ。

 武司さんは「これまではおやじの作品をアピールするのに照れもあったが、最近はそうも感じなくなった。展示品は記録写真でもあり、芸術写真でもある。秩父の財産として多くの人に見てもらいたい」とPRしている。 (出来田敬司)

 

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