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【埼玉】

自民県議団、燃料電池車普及に反対 国は推進も「将来性に懸念」

 県議会二月定例会は十五日、閉会した。二〇一九年度一般会計予算案は可決されたものの、自民が付帯決議で水素を利用して走る「燃料電池車」の普及事業の執行停止を要求。国が推進する水素エネルギーの利用拡大に、国政与党の県議団が待ったをかけた形だ。事業の一時凍結を余儀なくされた上田清司知事は「何かの間違いではと、みんな思うのでは」と疑問を呈している。 (井上峻輔)

 自民が予算の執行停止を求めたのは、燃料電池車や燃料電池バスの購入費の一部を県が補助する事業など。新年度予算案に関連費二億八千三百万円が盛り込まれていた。

 付帯決議では「現在の技術水準ではエネルギー効率が非常に悪いことから、水素が将来のエネルギー主体となることに懸念がある」と指摘。水素の製造や運搬自体に多くのエネルギーが必要で「優位性も高いとは言えない」とし、普及の必要性に疑問を投げ掛けた。

 県側が困惑するのは、水素エネルギーの利用拡大は、国が掲げる方針に沿ったものだからだ。

 一七年に決定された政府の「水素基本戦略」では、二酸化炭素を排出しない水素エネルギーを「エネルギー安全保障と温暖化対策の切り札となりうる」とうたった。世界に先駆けて水素社会を実現するため「国を挙げて水素利用に取り組む」と掲げている。

 さらに今月十二日には政府が、燃料電池車の普及台数を現在の三千台から二五年には二十万台に、三〇年までに八十万台にすることを盛り込んだ工程表を発表したばかりだった。

 県議会予算特別委員会では、十一日の質疑で、自民の田村琢実委員が「エネルギー政策を国に準じて一緒にやっていく必要は全くない」と主張。十三日に「水素活用の必要性・実効性が確認できるまで、予算の執行を停止すること」を盛り込んだ付帯決議を自民単独の賛成多数で可決させた。

 上田知事は定例会閉会後「水素エネルギーは日本が一番進んでいる部分。国と地方が一体となって、やっていかないといけない」と強調し、早期に自民の理解を得る方針を示した。

 

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