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【埼玉】

小川町を「ワインの里」に 就農から8年 醸造場が完成

念願だったワインの醸造場・販売場の完成にこぎ着けた福島さん(手前(左))=いずれも小川町で

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 完全無農薬・無添加のワイン造りを目指して二〇一一年、小川町でブドウ栽培を始めた武蔵ワイナリー代表・福島有造さん(50)が、八年がかりで念願のワイン醸造場・販売場を同町高谷に完成させた。福島さんは「準備が整い次第、自社での仕込みを始めたい」と意気込んでいる。 (中里宏)

 醸造場は約四千平方メートルの敷地に、延べ床面積約三百四十平方メートルの建物と、五十台収容の駐車場がある。隣には同社のブドウ畑もあり、町も新たな観光スポットとして期待を寄せている。

 福島さんは大学卒業後、日本債券信用銀行、シティバンク銀行(いずれも当時)、会社経営を経て、「日本人のワインに対する認識を変えたい」と一一年、小川町で就農した。目指したのは、日本農林規格(JAS)の「有機JAS」認証で使用が認められているボルドー液(殺菌剤)さえ使わない完全無農薬・無添加のワイン造りだ。

 三千平方メートルの耕作放棄地を、一人で開墾することから始めたブドウ栽培の面積は現在、二・二ヘクタール(二万二千平方メートル)まで広がった。福島さんら三人が毎日、休みなしで農作業を続けている。その熱意を見て「うちの農地も使ってほしい」という申し入れも舞い込むようになった。「栽培面積は五ヘクタールまで増やす予定」と福島さんは語る。

 収穫したブドウは、無添加醸造が可能な栃木県の会社に委託していたが、今月五日、これも念願だった果実酒製造免許を取得し、これからは栽培から醸造まで、自社で完結できるようになった。

 小川町は無農薬・有機栽培農家が多く、全国有数の「有機の里」として知られている。町は「観光スポットとしてだけでなく、有機栽培と耕作放棄地の活用推進にもなっている。できることは支援していきたい」としている。

 二十七、二十八の両日には、福島さんが主催して大盛況のイベントに成長し、第五回となる「小川のワイン祭」が、これまでの「道の駅おがわまち」から武蔵ワイナリーに会場を変更して開かれる。過去最多の十六ワイナリーが参加し、国産ワインの試飲や無添加食品の販売が楽しめる。駐車場は使用できず、小川町駅から十分間隔でシャトルバス(往復三百円)が運行される。詳しくは武蔵ワイナリーのホームページで。

タンクが並ぶ醸造場の内部

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