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【埼玉】

ALS患者「市職員が侮辱」 吉川の男性抗議 文字盤で意思表示に「時間稼ぎですか」

会見で文字盤を使って意思表示する高田さん(右)=県庁で

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 全身の筋肉が徐々に動かなくなる難病の筋萎縮性側索硬化症(ALS)で言葉を発することができない吉川市の高田泰洋さん(43)が、訪問調査に来た市職員に文字盤を視線で示して意思表示したところ「時間稼ぎですか」と侮辱されたとして、市に抗議声明を送った。高田さんと弁護団が十六日に県庁で会見し、明らかにした。

 高田さんは二〇一五年にALSとの診断を受けた。現在は歩いたり手足を動かしたりできず、五十音の文字盤に向けた視線やまばたきをヘルパーに読み取ってもらうことで意思を伝えている。

 弁護団によると、職員の発言は十二日、訪問介護を何時間受けられるかを決めるための調査中にあった。高田さん宅を訪れた障がい福祉課の男性職員が「寝返りはご自身でできますか」と質問し、高田さんが文字盤に視線を向けて答えていた際、職員が同席の弁護士に「時間稼ぎですか」と言ったという。この時のやりとりは、弁護士が録音していた。

 十五日付で市に送った抗議声明では「障害特性を非難・揶揄(やゆ)するもので、絶対に許されざる人権侵害行為」と指摘。高田さんは会見で、文字盤を通して「ただただ悔しかった」と述べた。

 吉川市障がい福祉課の加藤利明課長は、本紙の取材に「発言は事実だが、同席していた弁護士の対応に向けたものだった。誤解を与えてしまったことは謝罪したい」と話した。 (井上峻輔)

 

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