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【埼玉】

子どもの気持ち 歌い続けて40年 シンガー・ソングライター たかはしべんさん

音楽生活40周年を迎えた、たかはしべんさん=川越市で

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 子どもの気持ちに寄り添い、励ます歌を歌い続けてきたシンガー・ソングライターのたかはしべんさん(70)=川越市=が活動40周年を迎えた。自ら運転して全国を回り、走った距離は地球を25周する100万キロ超。多くの出会いから、心に残るエピソードをまとめたエッセー集「しあわせの種<ほんとうのさいわいを探して>」(191ページ、1836円)を出版。全国100カ所を目指して40周年の歌の旅を始めている。 (中里宏)

 旧電電公社に勤めながらアマチュアとして活動していた一九七八年、相次ぐ子どもの自殺が社会問題化していた。「自分は学校から家に帰りたくない子どもだった。子どもたちの気持ちが分かる」。一九七九年に発表した自主制作レコード「空をとぶ子供」はマスコミに取り上げられ、大きな反響を呼んだ。「自分の人生を自分らしく生きよう」と三十歳で退職し、プロの道を選んだ。

 ギター、マイク、音響装置を自ら運転するワゴン車に積み、自分でステージをセッティングする。全国のおやこ劇場、こども劇場、保育園、障害者施設などを回り、五十代のときには年二百五十公演をこなした。

 「自分でするから♪」「ぼくに点数つけないで♪」−。大人が忘れてしまった子どもの気持ちをパワーのある声で歌い上げる。子どものための歌なのに、客席の母親の目に涙が浮かぶ。

 「君に残してあげたいものは 生きるための知恵と勇気♪」。親の気持ちを歌った「息子に」を小学生のときに聞いた福井県の男性は、自分の子ども二人を連れてコンサートに来た。

 シリアスな歌だけでなく「はえをのみこんだおばあさん」など、子どもが大喜びする歌もべんさんの持ち味。「面白い歌と、生きるメッセージを込めた歌が自分の特徴」とべんさんは言う。

 「(公演は)六十五歳ぐらいまでかな」と考えていた二〇一一年三月、東日本大震災が起きた。同四月から始めた被災地を回るチャリティーコンサートは、熊本地震も含めて五十九ステージになった。

 四十周年を記念して一月からは、毎週日曜、入間市のエフエム茶笛(チャッピー)で「べんさんの くるくるサンデー」(午後六時〜同六時半)も始めた。

 「いじめ、虐待、自殺。まだ歌にしたいことは多い。戦争体験者が少なくなっている今の時代に、平和についても歌っていきたい」と語った。

人生の出会いのエピソードをまとめた「しあわせの種」

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