東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 埼玉 > 記事一覧 > 5月の記事一覧 > 記事

ここから本文

【埼玉】

事故から子どもら守ろう 春の交通安全運動 きょうから

 大津市で散歩中の保育園児らの列に車が突っ込み、園児二人が死亡した事故を受け、県内でも園児の見守り強化や散歩コースの見直しなどが図られている。十一日からは春の交通安全運動が始まり、歩行者保護の意識の徹底が呼び掛けられる。

◆「ゆとり持ち運転を」越谷 五輪メダリスト呼び掛け

「気を付けてね」と園児らに注意を呼び掛ける星さん(右)=越谷市で

写真

 春の交通安全運動は十一〜二十日に全国で実施される。十日には、越谷市の東武伊勢崎線越谷駅で越谷署が出発式。同市出身で競泳の五輪メダリスト星奈津美さん(28)が、一日署長を務め「ゆとりを持ち、歩行者優先での運転をお願いします」と呼び掛けた。

 星さんは二〇一二年ロンドン、一六年リオデジャネイロ両五輪の女子二百メートルバタフライで二大会続けて銅メダルを獲得。出発式では「子どもや高齢者が犠牲になる悲しい事故が起きている」と現状を危惧し「事故を減らすには一人一人の思いやりが大切」と訴えた。

 県警交通総務課によると、今年の交通事故死者数は九日現在で四十八人(前年同日比二十六人減)。全国ワーストの千葉県の五十六人に次ぎ、二番目の多さで、死者の過半数の二十七人が六十五歳以上の高齢者。死亡事故は帰宅時間帯の午後六〜八時が多く、高齢者は自転車で走行中に死亡事故に巻き込まれることが多いという。

  (森雅貴)

◆散歩コース再点検、10保育所に求める 入間市

園児の散歩コースの安全性を調べる保育士ら=入間市で

写真

 大津市の事故を受け、入間市は、市立保育所十施設に園外散歩の安全性の再確認を求める通達を出した。各保育所は、散歩コースの見直しを含む再点検作業を開始。市立高倉保育所(同市高倉五)では十日、田中則子所長と保育士ら三人が実際にコースを歩き、見通しの悪い場所などをチェックした。

 この日は、複数のコースのうち、最寄り小学校の通学路を兼ねた片道約五百メートルをチェック。三人は「見通しが悪いので道を変えましょう」「駐車場の段差が気になるね」などと声を掛け合い、気になる点を手帳に書き留めていた。

 田中所長は「園を一歩出たら危険でない場所はない、くらいの認識でチェックに臨んだ。散歩コースには国道を渡る箇所や、車道と歩道の区別のない小道もあり、さらに調べて見直しに反映したい」と話した。

 同保育所では、市委嘱の交通安全指導員による交通安全教室もあり、三〜五歳児約四十人が「だいじょうぶ とおもっても とまってもういちどかくにんを」などと声を上げていた。 (加藤木信夫)

◆「横断歩道は歩行者優先」県警

 県警は大津市の事故があった八日夕、県防犯・交通安全課などに、園児の安全対策を徹底するよう文書で依頼。交通指導取り締まり中に園児の散歩を見かけた場合は、見守りを徹底するなど、悲惨な交通事故を防ごうと関係機関と連携して、歩行者の安全対策を強化している。

 春の交通安全運動期間中は、横断歩道上の歩行者保護の徹底を訴える。道交法は、横断歩道を渡ろうとしている歩行者らがいる場合には、車の停止を義務付けているが、守られていない場合が多いという。違反すると、三月以下の懲役などの罰則があることを周知するチラシを、交差点などで配布する。

 県警によると、県内では昨年、横断歩道上の事故での死亡者が十二人(前年比五人減)。幼児では、歩行中の事故での負傷者が九十一人(同四人減)で、うち三人(同一人増)が歩道上だった。

  (浅野有紀)

 

この記事を印刷する

東京新聞の購読はこちら 【1週間ためしよみ】 【電子版】 【電子版学割】

PR情報