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【埼玉】

上司らの責任「認めてほしかった」母親が会見で無念の思い 県警機動隊員 溺死訴訟判決

佐々木さんの遺影を前に判決への思いを語る遺族=さいたま市で

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 県警機動隊のプールで訓練中だった同隊巡査の佐々木俊一さん=当時(26)=の溺死を巡る損害賠償請求訴訟で、さいたま地裁は二十六日の判決で県に賠償を命じた一方、当時の上司ら個人の責任は認めなかった。判決後に会見した佐々木さんの母千春さん(62)は「認めてほしかった」と無念の思いを語った。

 千春さんによると、佐々木さんが警察官を志したのは大学生の時、自宅近くであった殺人事件がきっかけ。「気を付けてください」などと住民に声を掛ける警察官に安心し、地域を守る姿に憧れたという。機動隊への配属前に勤務した交番では、高齢者らと信頼関係を築き「地域のお巡りさん」として働く様子を千春さんもうれしく思っていた。

 しかし、機動隊に入隊し、次第に元気がなくなっていった。心配していたところの悲劇。「訓練で適切な対応がされていれば助かったかもしれない。一分一秒、命の重さをどのように感じていたのか」と県警への不信感が募った。

 「上司らがどんな思いで息子を水中に沈めたのか、なぜ助けてもらえなかったのか」といった真相は分からないままだ。

 千春さんは「いくらお金をもらっても息子の命は返ってこない。今でも夢に息子が出てくる」と話し「このようなことが二度と起こらないようにしてほしい」と訴えた。 (森雅貴)

 

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