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【埼玉】

デイサービスの活動に「単位」 大学生とNPO ふじみ野で運営

一緒に食事を作る学生と高齢者。毎回、料理から交流を始める=ふじみ野市で

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 多世代が交流する新しい介護予防を目指し、ふじみ野市のNPO法人と文京学院大生らが昨年八月に始めた高齢者デイサービス「ルミエール・ビバン」の活動に対し、同大が本年度から参加学生に正式に単位を与えることになった。音楽療法専攻の学生たちが五月から活動に参加している東邦音楽大(川越市)も、単位につながるポイント付与を決めた。学生が高齢者福祉の現場に参加する活動を、大学が後押しして持続可能にする動きとして注目される。 (中里宏)

 ルミエール・ビバンは文京学院大経営学部の馬渡一浩教授(63)のゼミの学生が、人生百年時代に対応するフィールドワークを考えるため、ふじみ野市のNPO法人ふじみ野明るい社会づくりの会に相談したのが始まり。同市の駒林区画整理記念館を拠点に「高齢者も自分で考え、できることは自分でする自己責任の活動」という、従来のデイケアサービスの枠にとらわれない新たな試みとして、昨年八月から月一回活動している。

 学生と高齢者が一緒に食事を作る昼食会の後、ダーツや輪投げ、マージャン、百人一首などのイベントを楽しむ。高齢者は歩いて参加できることが条件で、参加費は五百円。イベント内容はNPOと学生が月交代で提案する。毎回、約六十人の高齢者が参加。活動を楽しみに外出することが介護予防につながるという。

 馬渡教授は「ほぼ一年間やってみて分かったことは、学生が高齢者から教わることが多く、自分の生き方を考える上でも役立つということ。これをゼミ生だけにとどめておくのはもったいないと、大学に単位化を認めてもらった」と話す。

 単位化されたことで、同大の参加学生は昨年の六人から十五人に増加。昨年の準備段階から参加する四年の中山智貴さん(22)は「多くの学生にアピールできるようになり、今年から留学生も参加してくれた」と喜ぶ。四年の佐藤咲耶(さくや)さん(21)は「マンションの核家族で育ち、高齢者と話す機会も少なかった。ここでは高齢者から『あなたならできるよ』と励まされることもあり、参加することに喜びを感じる」と説明する。

 東邦音楽大も本年度から、十二ポイントで一単位となるヒューマンコミュニケーション履修の参加ポイントとして、ルミエール・ビバンの活動に一ポイント付与している。

 ふじみ野明るい社会づくりの会の北沢紀史夫代表理事(77)は「この活動は持続可能でなければ意味がない。運営企画でも学生の発想は素晴らしく、(単位化が)一年で実現できたことは素晴らしい。他大学との協力も進めていきたい」と話している。

 

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