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【埼玉】

子ども食堂 運営に知恵 学生ボランティア課題共有 さいたま・ネットワークづくりのシンポ

子ども食堂の課題などについて話し合う学生ボランティアたち=さいたま市で

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 子ども食堂を担う県内外の学生ボランティアグループが、それぞれの取り組みを紹介し、意見を交わすシンポジウムを16日、さいたま市内で開き、約40人が集まった。運営上の課題を共有し、知恵を出し合うネットワークづくりへ、足並みをそろえ一歩を踏み出した。今後は行政、企業、大学と連携し、全国的なつながりに広げる意向だ。

 参加したのは、上尾市の原市団地で、多世代交流のカフェや居酒屋を開く芝浦工業大生、熊谷市の歯科医院の別棟を借りて「子ども食堂わっか」を運営する立正大生、東京都八王子市の寺院施設で「はちおうじ子ども食堂」を手掛ける創価大生と実践女子大生の各ボランティアグループ。

 呼び掛けたのは、新たな子ども食堂の開設に向けて東洋大助教の関屋光泰(みつひろ)さん(社会福祉学)らが開いている「子ども食堂学生ボランティアスタートアップ講座」の川口市立高生たち。

 例えば、子ども食堂の立ち上げで「一番大変だったのは行政との関わり」と振り返ったのは、立正大三年の田嶋志帆さん(21)。「学生は(社会的に)信頼がなく、私たちがどんな団体か、何をしたいのかを伝えるのが大変だった。熊谷市内で学生が運営する子ども食堂は前例がなく、市役所の人が困ることもあった」

 子どもと年齢が近くて親しみやすく、身近なロールモデル(手本)になり得るのは学生の強み。「お兄ちゃん、お姉ちゃんに会える、遊べる、甘えられる」場づくりを心掛けているという。とはいえ、食材や資金は不足しがちで、栄養バランスの整った食事を出すことの難しさを報告した。

 同大三年の福島稚菜(わかな)さん(20)によれば、歯科医院の事務長でもある立正大非常勤講師の岩崎香織さん(医療福祉学)が、食堂のために別棟を提供。食事の取り扱いを巡り、岩崎さんが保健所から営業許可を取得しているといい、大人の協力の重みをかみしめていた。

 学生の卒業後、食堂をどう続けるかも共通の大きな課題として浮かんだ。岩崎さんは「学生には打算がない。お金よりもパッションの継続が難しい」との見方を述べた。

 シンポの実行委員長を務めた川口市立高三年の佐甲かほ子さん(18)は「多様な『学生子ども食堂』があることを知ることができ、良かった。ネットワークができれば、互いに改善し合うことができる」と話した。

 

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