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【埼玉】

豚コレラ、小鹿野で 「早く食い止めて」焦り、不安

消毒ポイントで車両の消毒をする作業員=小鹿野町で

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 一刻も早く拡大を食い止めて−。17日に県内でまたも、家畜伝染病「豚コレラ」の発生が確認された。封じ込めに向け、秩父市の養豚場での防疫措置に努めていた最中の小鹿野町での判明。養豚業者は、感染拡大に焦りと不安をにじませ、悲痛な声を上げた。 (飯田樹与、出来田敬司、渡部穣)

 「県内二例目となったことは、非常に遺憾だ。これ以上の発生は許さないという強い意志を持って対応を」。この日、大野元裕知事は県幹部を集めた対策本部会議で強い口調で訴えた。

 県は一例目の秩父の養豚場の十キロ圏内を制限区域に設定。二例目となった小鹿野の養豚場に対し、十三日から圏外への豚の搬出を制限し、異常がないか報告を義務付けた。県畜産安全課によると、十四日の立ち入り検査時に小鹿野の養豚場から「発育不良の豚が心配」と相談があった。ただ、普段からあることで、他に異変もみられなかったため「異常なし」と判断した。

 しかし、十五日に再度連絡があり、十六日に立ち入り。起立不能や発熱など豚コレラの症状がみられたため、十七日にかけて検査し、十三頭中九頭から陽性反応が出た。関係者によると、十日から食欲低下がみられていたという。一例目の養豚場と同じ山梨食肉流通センター(山梨県笛吹市)に週一回出荷していた。

 県はこの日夕に殺処分を開始。消毒ポイントでは、養豚場に立ち入った業者らの車両を一時停止させ、タイヤなどを消毒した。また、ミニブタの展示を県立こども動物自然公園(東松山市)では中止し、大宮公園小動物園(さいたま市大宮区)では制限している。

 一方、養豚業者からは、豚へのワクチン接種を求める声も。「全頭殺処分になったら、立ち直りに時間がかかる。ワクチンで防ぐしかない」。県北部の養豚場経営者は悲鳴を上げる。二千頭以上の豚を扱う別の業者も「国や県は現場の声を聞いてほしい」と訴える。国は流通への影響から慎重な姿勢だ。大野知事は「県内の事業者、関係者に話を聞いた上で、検討していきたい」と述べた。

 県畜産安全課によると、県内には深谷市や熊谷市など計八十五戸で計約九万頭の豚が飼育されている。

 

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