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【埼玉】

参院補選 誰のための選挙か

<解説> 前知事として高い知名度を誇る上田清司さんの前に主要政党が独自候補の擁立を見送り、国政選挙では異例の「与野党相乗り」の様相を呈した今回の参院補選。選択肢が限られた中、唯一の対抗馬となった立花孝志さんは、選挙期間中に別の選挙への出馬を表明した。この選挙はいったい誰のためのものだったのか−。そんな疑問が浮かんでしまう。

 統一地方選、参院選、知事選と大型選挙が続いたことや台風19号の影響もあり、選挙ムードは停滞気味。両候補はともに九条改憲や原子力発電所の再稼働に賛成するなど、世論が割れる国政課題で大きな違いが見られず、選択に困った有権者もいたのではないか。

 補選は八月の知事選で上田さんの全面支援を受けて初当選した大野元裕知事の参院議員辞職に伴い実施。大野知事が七月の参院選公示前に辞職していれば、欠員分の選挙も合わせて行われていたため、立花さんは選挙費用を「税金の無駄遣い」と批判した。

 一方、「勝てる選挙だ」として当選したばかりの参院議員の職を辞してまで出馬した立花さんは選挙中の十八日、十一月の神奈川県海老名市長選への立候補を表明。選挙が党のPRのみに使われ、埼玉の有権者は置き去りにされた形だ。

 当選した上田さんは、政党色を出さない選挙に徹したが、与野党それぞれが触手を伸ばしており、今後の動向が注目される。有権者の信頼を裏切らない政治を期待したい。 (飯田樹与)

 

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