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【埼玉】

<国吉好弘の埼たまNOW>ACL決勝 3度目王座へあと一歩

浦和−広州恒大 後半、先制ゴールを決めた浦和・興梠選手と、ハイタッチする関根選手(右)=10月23日、広州で(共同)

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 アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)準決勝で、中国の広州恒大と対戦した浦和レッズはホームで2−0と快勝した後、10月23日にアウェーで行われた第2戦でも、エース興梠慎三の一撃で1−0の勝利をおさめ、2試合合計3−0と文句なしの結果で決勝進出を決めた。

 決勝ではサウジアラビアのアルヒラルと、11月9日(日本時間10日)にアウェーのリヤドで第1戦、24日に埼玉スタジアムで第2戦を行う。この2試合の合計で勝てば、2017年にやはりアルヒラルを下して優勝したのに続いて2大会ぶり3回目のアジアチャンピオンの座に就く。

 これまで3回の優勝を遂げたのは韓国の浦項スティーラーズだが、2回は02年以前のアジアクラブ選手権時代のもので、現行のACLになってから3回の優勝は初めてとなる。また昨年は鹿島アントラーズが優勝を果たしており、Jリーグ勢の3連覇となれば、これもACLでは初のこと。

 アルヒラルは、2年前とは外国人選手がそっくり入れ替わった。元イタリア代表のテクニシャン、セバスチャン・ジョビンコ、ペルー代表のドリブラー、アンドレ・カリージョ、元フランス代表で得点力の高いバフェテンビ・ゴミスという強力なトリオとなり、攻撃力はアップしている。

 ディフェンスラインにも、今季途中までJリーグのFC東京でプレーしていた韓国代表のチャン・ヒョンスが加わり、堅い守りを見せるとともに、レッズの情報も伝えているだろう。周りを固めるメンバーもほぼサウジアラビア代表のレギュラークラスで、今年1月のアジア・カップでは日本代表が1−0と勝ったものの苦戦した相手だけに、戦力は整っている。

 プレースタイルは異なるが、攻撃陣に強力な外国人をそろえ、中盤から後ろは自国の代表選手が占める構成は、レッズがここまで退けてきた中国のチームに通じるところがある。レッズは個人対個人の対応で、世界クラスの選手にも負けないところを見せてきている。組織力においては、Jリーグのチームがアジアでは抜け出た存在になっている感があり、レッズも優れたパフォーマンスを示している。準々決勝、準決勝の戦いを続けることができれば、優勝の可能性は高い。

 問題は、ここまで勝ち抜いてきたことによりJリーグとのスケジュールがタイトになっていること。

 10月29日にアウェーでサンフレッチェ広島と対戦して1−1で引き分けたが、11月1日にはやはりアウェーで鹿島、5日にホームで川崎フロンターレと対戦し、9日にアルヒラルとの第1戦を迎える。8日間で3試合をこなし、直後にサウジまで飛んで、中3日で決戦となるのだ。

 この後、代表ウイークが挟まることもあり、2週間のインターバルを経てホームでの第2戦となるため、第1戦をどれだけしのげるかが優勝へのカギとなる。引き分けなら御の字で、アウェーゴールを奪っての1点差負けでも、チャンスは残る。

 準決勝第2戦で、GK西川周作が累積2枚目のイエローカードを受け、9日の試合に出場できないことも不安材料だが、ここは出場が予定される福島春樹の奮闘に期待するしかない。大槻毅監督はハードスケジュールに関して「あらかじめ決まっていたこと」、西川の出場停止も「周作がイエローをもらった時点から次のことを考えている」と強気の姿勢を崩さない。

 指揮官の気概をくんで、選手たちも自信を持って臨めば、ここまでのレッズやJクラブ、各カテゴリーの代表チームが国際試合で昨今見せるゲームコントロールの巧みさで、望む結果を得ることができるだろう。

 可能性を残して第2戦を迎えれば、世界的にも称賛される赤いサポーターが2年前と同様に最高の雰囲気を作り出してくれるはずだ。

(サッカージャーナリスト)

 

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