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【埼玉】

<ひと物語>踊る魅力、伝えたい ダンススタジオヒーローズ代表・久保田冬子さん

スタジオ横でポーズを取りながらダンスの魅力を語る久保田さん=いずれもさいたま市浦和区で

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 JR浦和駅近くのビル内にある小さなスタジオ。「軸足をしっかり」。ジャズダンスを学ぶ生徒に講師が声を掛けながら、身ぶり手ぶりを交えて鏡の前で一緒に踊る。「うまいね、その感じ!」。二〇一四年に久保田冬子さん(53)が設立した、さいたま市浦和区仲町二の「ダンススタジオヒーローズ」の光景だ。

 代表であり、講師であり、自身もダンサーとしてのびのびと踊ることの楽しさを伝えようと奮闘する久保田さん。ジャズダンスを中心に子どもから大人まで幅広い年齢層を指導する。「楽しんで続けられるように、細かいところまで教えるようにしている」と心掛けを話す。

 幼い頃から踊ることが好きで、ピンク・レディーのまねをよくしていた。ダンスを本格的に始めたのは高校時代。大宮にあったダンススクールに通いだすと、「自分の中でヒットした」。大学でもダンスを学び、いつしか東京都内のスタジオで踊るように。オーディションに合格して郷ひろみさんのバックダンサーでコンサートに出演するなど、芸能界でプロダンサーとして活躍していった。

 その一方、自分が育った浦和のスタジオでも長年講師を務めてきたが、そこがなくなるのを機にダンサー仲間とヒーローズを立ち上げた。だが、当初は経営ノウハウがなく、事務作業も不慣れで苦労の連続だったという。

 「コピーの大きさは間違えるし、パソコンの使い方も分からない。でも、ホームページ制作など自分でできないことは周囲に頼みながら、何とかやってきた」。経営の難しさを日々感じつつ、人件費節約のため、朝の掃除や受け付けの仕事を自ら率先して行うなど努力を怠らない。

 ヒーローズが特に力を入れているのが、生徒が出演する発表会だ。ヒップホップやキッズダンスなどクラスごとに年齢層やレベルがバラバラになりがちな生徒同士が、一緒になって一つのステージをつくる時間もある。「都内のスタジオではできないことを大切にしたい。とにかく面白いこと、他でやってないことをいつも考えている」

 数多くの有名アーティストと仕事をしてきた実績に満足せず、今も試行錯誤を続ける。「自分が成功したとは思っていない。だから、いつも必死です」。小さいスタジオでもダンスが好きな人が楽しく通える場所として末永く続くよう、チャレンジャー精神を忘れず、これからも踊り続ける。 (藤原哲也)

<くぼた・ふゆこ> さいたま市出身。日本女子体育短大を卒業後、ダンス界で活動を始める。有名歌手のバックダンサーを経て振付師としても活躍。人気グループ「MAX」のツアーのダンスディレクターを長年務めた。現在はダンススタジオヒーローズ代表。入会などの問い合わせは、ヒーローズ=電080(5972)7960=へ。

ジャズダンスのクラスで優しく生徒たちを指導する久保田さん(手前)

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