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【埼玉】

行事知り地域愛を 白岡の板垣さん 県東部まとめ出版

「埼玉県東部の民俗−祭り行事と民俗芸能上巻」を出版した板垣さん=白岡市で

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 旧白岡町(現白岡市)職員だった同市の板垣時夫さん(67)が、県東部の獅子舞や、稲わらでの大蛇作りなどの伝統行事を紹介する「埼玉県東部の民俗−祭り行事と民俗芸能 上巻」(さいたま民俗文化研究所)を出版した。板垣さんは「東部地域に、さまざまな伝統が継承されていることを知ってほしい」と話している。(寺本康弘)

 板垣さんは白岡町で町史編さん室長を務めたほか、県史や旧岩槻市(現さいたま市)史、宮代町史などの執筆にも関わった。今回の著書は、二十代のころから継続的に調査してきた四十年間の成果だ。北は羽生、行田市から南は三郷、八潮市まで幅広く掲載した。

 厄払いのために稲わらで作る大蛇の章では、目的や作り方など行事の概要を最初に紹介した上で、八潮や幸手市など六市町を取り上げた。作った大蛇は鳥居に巻き付けたり、集落の境に置いたりと各地域で特徴があり、それぞれを比較できる構成になっている。

 板垣さんによると、東部地域は、水利に恵まれ、豊かな水田が広がった一方、水害の苦労もあった。伝統行事にも水との関わりの深さがみてとれるという。獅子舞に使われる獅子頭が大水の時に漂着して始まったという伝承が多く残っており、十八社寺の一覧を掲載した。

 できるだけ多くの人に読んでほしいと、三百枚もの写真を掲載し、専門用語をできるだけ使わないように心掛けた。板垣さんは「県内の民俗研究は秩父や川越など西部や中央部が多いが、東部にもこれだけ豊かな伝統行事がある。地域に誇りや愛着を持つきっかけにしてほしい」と熱く語る。現在は下巻を執筆中で、来年刊行の予定。

 上巻はA5判二百七十二ページ。二千五百円(税別)。問い合わせは、板垣さん=電090(4130)9513=へ。

 

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