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【埼玉】

スマート保育園で負担減 県が実証実験 昼寝の体勢をセンサーで記録

スマートフォンの連絡帳アプリに園児の様子を記入する保育士=いずれも2019年11月、川口市で

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 保育士不足が深刻な本県で、情報通信技術(ICT)を用いた「スマート保育園」の実証実験が始まっている。保育の記録をデジタル化するなど事務作業の手間を省くことで「保育士と子どもが接する時間が増える」と保護者からも好評だ。

 川口市のフォーマザー西立野保育園。昼食を終えた園児たちがパジャマに着替えて保育士に駆け寄り、腹部に直径約三センチのセンサーを着けてもらっていた。布団で寝息を立て始めると、タブレット端末に「あおむけ」「横向き」と体勢が自動的に記入されていく。

 昼寝中の検温には端末と無線通信できる体温計を使っている。測定したデータを送信し記録する仕組みだ。

 事故の起きやすい昼寝の時間。これまでは五分ごとに体勢をチェック、用紙に手書きしていた。検温の記録も時間がかかり休憩時間も少なかったが、今は一時間確保している。ゼロ歳と一歳児担当の三原ゆみ恵さん(35)は「心のゆとりを持って子どもと接することができるようになった」。

 県の保育士の有効求人倍率は二〇一九年十月時点で四・二一倍と全国ワースト三位。子育て世帯の多い都市部は特に保育士の人手不足が深刻で、職場の待遇改善が課題だ。

 同保育園は一七年四月、園児の様子を伝えるといった保護者とのやりとりに、スマートフォンの「連絡帳アプリ」を導入。一九年九月には昼寝センサーなどを用いる実証実験に加わった。

 「サービス残業が当たり前の雰囲気を変え、保育士が辞めない環境をつくりたい」と辻智歌子園長(65)は強調する。

 体験した保護者はおおむね好意的だ。同保育園に長女(4つ)を預ける神永夕佳さん(33)は、通勤中も入力できる連絡帳アプリを「画期的」と評価する。他の家族ともアカウントを共有し、常に様子を把握してもらえるのも便利だ。

 「機械に任せるところは任せ、子どもと向き合う時間を増やしてほしい」と話す神永さん。ICTが保育の充実につながると期待している。

昼寝中の園児の体勢が自動で記録されたタブレット端末(園児の名前を画像加工しています)

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