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【埼玉】

ランドセルの側面や底面にバッグ 手ぶら通学 人気ジワリ

「てぶラン」(左)と「ランバ」を開発した三ツ木さん。「楽しく安全に登校してほしい」と話す=越谷市で

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 「荷物を手に持って登校したくない」。そんな息子のひと言をきっかけに、越谷市の会社員三ツ木一浩さん(48)が開発した、ランドセルの側面や底面に取り付けられるバッグが好評だ。両手が空くため転んだ時に安心だとして注文が相次ぎ、販売開始から5年で4000個を突破するなど、ジワリと人気が広がっている。 (近藤統義)

 側面に取り付けるバッグは、その名も「てぶラン」。専用のフックと粘着テープでランドセルにピタッと張り付く設計だ。小学校のロッカーに入る大きさを考え、三サイズをそろえた。

 一方、ランドセルの両側面に付けたバックルで、底面に装着するバッグは「ランバ」と名付けた。てぶランでは左右の片側に重さが偏るとの課題に対応した。いずれも体操着や上履き、水筒などが入れられる。

 アイデアが浮かんだのは六年前。当時、小学五年生だった長男が、ランドセルに荷物をぎゅうぎゅうに詰め込んでいた。学校まで片道四十分の道のりを「重い荷物を手に持って歩くのが嫌だから」だという。

 あらためて他の児童に目を向けると、多くが巾着袋をぶら下げていた。そのひもが長く伸び、引っ掛かったら危ないと感じる子も。ランドセルに付けられるバッグがないか探したが見つからず、「自分で作るしかない」と思い立った。

 水道関連の会社に勤めながら自宅の一角に工房を構え、仕事後や休日に試作を重ねた。バッグや部品の形状、装着方法を工夫し、春日部市と千葉県の会社に製造を依頼。知的財産権を取得し、二〇一五年にインターネット販売を始めた。

 両手が自由になることで雨傘が楽に差せ、とっさの場面で防犯ブザーもスムーズに鳴らせる。口コミで評判が広がり、川崎市の保育園の卒園記念品に採用されたほか、発達障害児に便利なグッズとして本で紹介されたこともある。

 ただでさえ小学生の荷物は多い。文部科学省も一八年、学校に教科書などを置いて帰る「置き勉」を認めるよう全国の教育委員会に通知している。三ツ木さんは「手ぶらになることで少しでも負担を減らし、楽しく安全に登校してくれたら」と願っている。

 てぶランとランバの価格は三千〜四千円台。越谷市内の学用品店などでも取り扱っている。問い合わせは「未来工房 結(ゆい)」=電050(3825)6723=へ。

 

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