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【埼玉】

品薄マスクで心ほんわか 花粉症なのに買えない…困る女性に見知らぬ男性が手渡し立ち去る ふじみ野で

 新型コロナウイルスの感染拡大の影響でマスクの品薄状態が続く中、ふじみ野市で一日、マスクを切らした花粉症の女性会社員(42)が、未明からドラッグストアの開店を待っていたところ、事情を聴いた見知らぬ男性が、いったん帰宅して持ってきたと思われる新品のマスク六枚を手渡して立ち去る出来事があった。女性は「困っている自分に大切なマスクを分けてくれた温かい気持ちに、心からの感謝の気持ちを伝えたい」と話している。 (中里宏)

 この女性によると、毎年の花粉シーズンにはマスクを数箱用意して備えてきたが、「今年は油断しているうちに、どこの店でも買えなくなってしまった」。

 マスクが残り数枚になった週末の二月二十九日、午前六時半からドラッグストアの開店待ちの列に並んだが、自分の目の前で売り切れに。「もっと早く並べば買えるかも」と、翌一日は夜明け前の午前五時半に、自宅から自転車で三十分のドラッグストアに並んだ。

 しばらくすると散歩中の四十〜五十代とみられる男性から「今日は店で何かあるんですか」と声を掛けられた。女性が事情を話すと、男性は「それは大変ですね」と言って立ち去った。

 約四十分後、再び現れた男性から「これ、少ないけど使って」と新品のマスク六枚が入ったビニール袋を渡された。女性は渡されたのがマスクと気付き、立ち去る男性の背中に慌てて「ありがとうございます」と声を掛けるのが精いっぱいだったという。

 女性は「『知らない人から渡されたものは…』という方もいるかもしれないが、男性は目の前の困った人に、できることはないかと考えてくれ、寒い中わざわざ戻ってきてくれたと思う。その気持ちと行動が本当にうれしかった」と話している。「感謝の気持ちを伝えたい」と、ふじみ野市役所にこの出来事をメールで伝えた。

 

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