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【スポーツ】

貴ノ岩引退 暴力一掃の最中、やむを得ず

<解説> 付け人に暴行した貴ノ岩が引退という形で責任を取ることになった。暴力を巡って角界を取り巻く状況からすれば、やむを得ないだろう。日本相撲協会は今年十月末に「暴力決別宣言」をしたばかりで、貴ノ岩はそのきっかけとなった一年前の傷害事件の被害者。加害者だった元日馬富士はその後に土俵を去った。貴ノ岩が、同じ道をたどる皮肉な事態となった。

 いかなる理由があれ、振るわれた暴力で受ける体と心の痛みが身に染みて分かっているはず。それだけに親方衆の憤りは激しく、協会の芝田山広報部長(元横綱大乃国)は「この事案(暴力問題)に立ち向かっている人たちの気持ちを踏みにじることだと感じてもらわないと。被害者だったのが今度は加害者に回るなんて、もっての外」と断じていた。自ら身を引かなくても、関取から陥落して再起が難しくなる数場所の出場停止など、厳しい処分が下ることは予想されていた。

 角界は再び、社会から厳しい目を向けられている。依然として日常的に暴力が振るわれているのではないかとファンにも疑われる。

 暴力決別宣言をした際、八角理事長(元横綱北勝海)は「粘り強く、やっていくしかない」と語っていた。暴力一掃へ、今後も地道な努力を続けていくしかない。 (平松功嗣)

 

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