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【スポーツ】

貴ノ岩が引退 付け人に暴力 「つらい思いをさせた」

記者会見でうつむく貴ノ岩=7日、東京都台東区の千賀ノ浦部屋で

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 大相撲の平幕貴ノ岩(28)=本名アディヤ・バーサンドルジ、モンゴル出身、千賀ノ浦部屋=が七日、付け人に暴力を振るった責任を取って日本相撲協会に引退の意向を伝え、八角理事長(元横綱北勝海)が了承して引退した。貴ノ岩は同日、東京都内の千賀ノ浦部屋で記者会見し、「弟弟子に手を上げてしまい、大変つらい思いをさせた。心よりおわび申し上げます」と謝罪した。

 貴ノ岩は昨年起きた元横綱日馬富士による傷害事件の被害者だったが、今回は加害者となり、元日馬富士と同様に自ら土俵を去ることになった。元日馬富士の事件を受け、協会は今年十月に「暴力決別宣言」をして再発防止策を発表したばかりだったが、再び関取が暴力問題で引退する異例の事態となった。貴ノ岩の今後については未定だが、親方として角界に残ることはない。

 協会によると貴ノ岩は四日夜、冬巡業先の福岡市内で、忘れ物の言い訳をした付け人に対して平手と拳で四、五発、顔を殴った。すでに事実を認めていて、協会は処分を検討するとしていた。

◆何度も頭下げ「情けない」

 何度も深く頭を下げて、謝罪の意を表した。付け人への暴行とそれに伴う引退を受けて会見に臨んだ貴ノ岩。「責任を取って現役を引退させていただきます」。無数のフラッシュを浴び、神妙な表情で語った。

 七十人ほどの報道陣が詰め掛けた中、着物姿の貴ノ岩は師匠の千賀ノ浦親方(元小結隆三杉)とともに会見場へ。涙こそ見せなかったが、言葉を慎重に選びながら質問に答えた。

 引退は「(前日の)六日に決めた」という。千賀ノ浦親方との話し合いでは翻意を促されることもあったというが、決意は固かった。同親方は「非常に残念」と無念さをにじませ、「暴力を振るったら終わり。よく落ちついて一生懸命やる社会人になってほしい」と改心を求めた。

 貴ノ岩は、入門から育ててくれた前の師匠の元貴乃花親方(元横綱)にも引退を伝えたといい、「感謝の気持ちしかない。(自分を)情けなく思う」。元貴乃花親方とのやりとりを問われると言葉に詰まり、「すみません」。

 最後に再び、師匠とともに十秒ほど頭を下げ、会見場を後にした。 (対比地貴浩)

 

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