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【スポーツ】

宇野、強さ見せた3連覇 フィギュアスケート全日本選手権

演技する宇野昌磨=東和薬品ラクタブドームで

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 世界選手権(来年3月・さいたま)代表選考会を兼ねた全日本選手権最終日は24日、大阪府門真市の東和薬品ラクタブドームで行われ、男子は宇野昌磨(トヨタ自動車)がショートプログラム(SP)に続いてフリーも1位となり、合計289・10点で3連覇した。

 宇野は日本スケート連盟の選考基準を満たし、3位の田中刑事(倉敷芸術科学大大学院)、右足首故障のため3年連続で欠場した冬季五輪2連覇の羽生結弦(ANA)とともに代表入りした。

 今季現役に復帰し、SPで2位だった高橋大輔(関大KFSC)はフリー4位の合計239・62点で2位。連盟から代表入りを打診されたものの辞退した。

 SP4位の田中がフリー2位の合計236・45点で3位、友野一希(同大)が227・46点で4位、17歳の島田高志郎(木下グループ)が219・78点で5位。

 ペアは須崎海羽、木原龍一組(木下グループ)が合計157・70点で2連覇した。

◆「僕の生き方」ねんざに耐えて歓喜

 3連覇を決めてから明らかにした右足首のけが。SPではその不安を抱えて滑り、厳しい表情を崩さなかった宇野は、フリーでは一転、演技を終えると両拳を握って笑みを浮かべた。逆境に耐えて4分間をしのいだ安堵(あんど)の表情。「もがいて、もがいて成し遂げたものは、淡々とできたものよりうれしい」。3連覇の味は格別だった。

 苦しい状況は組み替えた構成にも表れた。本来なら4回転が3本続く冒頭の流れを変更。4回転フリップ、3回転サルコー、4回転トーループとつないだが、それでも3本目は大きく軸がぶれて手をついた。最後の連続3回転も3回転ループ1本に置き換え、からくもフリーの演技を締めくくった。

 実力を考えると物足りない内容。それも背景を考えると無理はない。2日前のSP。朝のウオーミングアップで右足首を強くひねった。「何も言い訳にしたくない」。SP後はけがについて一切語らなかったが、その夜は歩けないほど悪化。23日の公式練習は参加せず治療に専念しても痛みは引かず、痛み止めを飲んでフリーのリンクに立った。

 実績を踏まえれば、仮に全日本に出なくても世界選手権代表に入る可能性は高い。今後を見据えて棄権を勧める樋口コーチに、「これが僕の生き方です」と譲らなかった。

 その時の心境を「僕にとって全日本は大きな試合。プライドですね」と打ち明けた宇野。第一人者の羽生が不在だったとはいえ、過去2大会を制した王者の自負がある。かたくなに意地を貫いた全日本だった。 (佐藤航)

 

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