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【スポーツ】

伊藤、7回TKO初防衛 期待に応え連打一気 WBO・Sフェザー級

7回、伊藤雅雪(右)の右ストレートがエフゲニー・チュプラコフの顔面を捉える

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 ボディー、右フック、コーナーに詰めての一気の連打。伊藤が7回TKO勝ち。無敗の指名挑戦者を退け、初防衛に成功した。「安心しました。KOは求められていたし、自分でも求めていた」。トリプル世界戦を締めるメーンの役割をしっかりと果たした。

 挑戦者は序盤から予想以上に密着してきた。頭から突進してくるため、距離がとれず、闘いづらい。しかし、王者は頭と胸への2種類のジャブでけん制し、クリンチ際にはアッパーとボディーを何度も放つ。「あれで相手は不用意に中に入れなくなったと思う」。5回、挑戦者はついに接近戦を諦め、下がりだした。この瞬間、勝負あり。中間距離になり、リーチの長い王者のワンツー、左右フックが面白いように当たる。思い描いた通りの攻撃で、フィニッシュへとたどり着いた。

 7月、日本人選手37年ぶりとなる米国での世界王座獲得に成功した。「凱旋(がいせん)試合で日本のファンにこういうボクサーがいるんだと分かってもらいたい」。その言葉通り、最後のラッシュは大いに盛り上がり、TKOの瞬間、会場は大歓声に包まれた。

 試合後、「僕は井上尚弥君のようなスペシャルな存在ではない。でもハートがある。強い相手とやって、僕にしかなれないチャンピオンになる」と力強く語った。的確なジャブ、フットワークを生かしたワンツー、コンビネーション。そして端正な顔立ち。平成最後の年末、新たなスター誕生を予感させるTKOだった。 (森合正範)

<いとう・まさゆき(本名伊藤雅之)> アマチュアの経験はなく、09年5月プロデビュー。15年8月に東洋太平洋スーパーフェザー級王座獲得。ことし7月にWBO同級王座決定戦で判定勝ちし、37年ぶりに本場米国で王座に就いた日本人選手に。右ボクサーファイター。27歳。東京都出身。

 

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