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【スポーツ】

小林陵、無敵の新星 スキージャンプ男子 22歳、抜群の集中力で逆転

ジャンプ週間で4戦4勝の完全制覇を達成し、総合優勝した小林陵侑=ビショフスホーフェンで(ロイター・共同)

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 【ビショフスホーフェン(オーストリア)=共同】ノルディックスキーのワールドカップ(W杯)ジャンプ男子は6日、当地でジャンプ週間最終戦を兼ねた個人第11戦(ヒルサイズ=HS142メートル)が行われ、22歳の小林陵侑(りょうゆう=土屋ホーム)が、67回目のジャンプ週間で史上3度目となる4戦4勝の完全制覇を果たし、総合王者に輝いた。

 待ちに待った新世代のエース誕生だ。「まだ自分は五輪の金メダルを取っていないので(過去の名手に)並べない」と謙遜するが、船木和喜、原田雅彦らを擁し1990年代に世界一の選手層を誇った日本ジャンプ界に輝く新星が現れた。

 「あまり他の人のことは考えない」と自らのジャンプに神経を研ぎ澄ます。この日も、外国勢が舌を巻く踏み切りの技術と高い集中力ががっちりかみ合った。

 飛躍直前に風の影響で待たされた1回目は、助走路に雪が積もって思うように速度も出ず、不完全燃焼の内容だった。しかしトップを4・0点差で追う2回目は見事に切り替えた。不利な追い風をはね返し137・5メートルの大飛躍。結局2位に13・8点の大差をつけた。

 ジャンプ週間開幕前の記者会見で、海外メディアに「ネオヤパナー(新日本人)」と自己紹介した。大会期間中に用具を忘れて公式練習を飛べなくなるアクシデントもあったが、平然としたもの。兄の潤志郎も「日本人ぽくない」と評する。何事にも動じない性格が、重圧のかかる場面でも力を十分に発揮できる素地になっている。

 2月開幕の世界選手権や、日本人初のW杯個人総合のタイトルにも期待が膨らむ。「ジャンプは楽しい。サッカーとか野球のようにメジャーなスポーツになってくれればうれしい」との思いを抱く大器が、伝統の大会で大輪の花を咲かせた。

<ジャンプ週間> W杯発足前の1953年に始まって今季で67回目という伝統がある人気イベント。ドイツのオーベルストドルフとガルミッシュパルテンキルヘン、オーストリアのインスブルックとビショフスホーフェンが舞台。総合優勝は4戦合計8回の飛躍の合計得点で決まる。2001〜02年のスベン・ハンナバルト(ドイツ)と17〜18年のカミル・ストッフ(ポーランド)が4戦全勝の完全制覇を達成した。 (共同)

 

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